保育園の設立趣旨と歴史
アトムの3つの柱
アトムっ子通信

アトムっ子通信

2007年

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12月号 巻頭文

公共マナーはいつ育てる? 市原悟子

最近公共マナーについて考えることが幾つかありました。

《その1》先日出張からの帰りの新幹線で、修学旅行帰りと思われる小学生の団体と一緒になりました。ホームで並んでいる時から大騒ぎで先生が大声で注意している光景を見て同じ車両にならなければ良いけどと願っていたのに、残念ながら一緒でした。児童の席はあちこち分散していたので、大声が車内に響き渡り、先生が何度も「シー」と注意しているけど全く効果なしでした。私の席の通路を挟んだ向い側には老人が座っていて何度か目が合い互いに苦笑しあうだけでした。

就学旅行は楽しい行事です。友だち同士の会話、おやつのやりとり、ゲームをしてはしゃぐのはとても楽しいことだと思います。「静かに!」と連呼するより、専属車両を確保してあげたら良いのに、それをしないのは別の意図があるのかな?例えば一般乗客との接点をもつような体験をさせるため?不特定多数の人がいる所でのマナーを体験させるため?とか考えていましたが30分も経てば先生の「シー」の声も聞こえなくなり一緒にトランプ遊びで大騒ぎすることになり、別の先生は疲れて寝ている状態を見て、予想は外れたと思いました。予算の都合で専属車両が確保できないのか?専属にできないのであればせめて席を分散させないで児童だけを一ヶ所に集めることはできただろうに。

《その2》同じく電車でのこと。父親が子どもに席の指示、外の景色の説明、ゲームの解説をしていたのですがその声の大きなこと親子の会話が鳴り響くという感じでした。私は離れた席に座っていたのですがマイクで話しているような大声なのです。声のトーンは我が家と、外では調整が必要なのだよと父がこんな機会に子どもに教える機会にすれば良いのにと思いました。今や周りの状況に無頓着な人のことを空気よめない=「KY」と呼ぶ単語まで作られているようです。

《その3》先日もも、ぶどう、みかんぐみの3クラスがオアシス公園に行き、ももの子どもたちが赤い木の実を取るために花壇に入ってしまい、種を植えた花壇を踏んでしまうことがありました。みかんぐみの子どもたちは隅に積み上げていた材木を引き抜いて遊んでいたようです。保育士は遊んでいる様子を見ていただけ。公園の花壇の手入れをしてくださっているボランティアの方が見かねて「子どもは遊びたいからそのような行動するやろうけど、それを注意するのは保育士の仕事でしょ」と保育士に注意してくれたようです。

日頃散歩に行く時に「頭痛いといって寝てる人がいるかもわからないし、赤ちゃんが寝てるかもしれないから大声出さないで歩こうな」との注意は子どもたちにしていますが、上記のような時の注意は徹底できていなかったのです。

このようなことから、公共マナーを身につけることをあらゆる機会に子どもたちに体験させなければと思いました。

マナーを身につけるには自覚が必要でその自覚は簡単ではありませんね。

子どもにだけマナーを求めても、実際は守らない大人も多く、周囲に迷惑をかける行動は大人の方が圧倒的に多いのですから難しいところです。

我が家での振る舞いと外での振舞いの区別が少なくなり、自分の振る舞いが他の人に不愉快な気分にさせていないかと自分をチェックすることや不快感を与えてしまうことに対して申し訳ないと感じる心が少ないか、全く持ち合わせていない大人が多くなっているように感じます。

公共マナーと核家族には関連があるような気がするのですが、どうでしょう。

11月職員会議報告 岩木陽子

1, 子どもまつりについて・・・舞台の出し物について練習や準備の負担が年々大きくなっているのではという反省をもとに、今年は負担の少ないものを考えたようです。新しい保護者の参加もあり楽しめたようです。今後も無理なく参加できるやり方を保護者と一緒に作って行こうと思います。

2,「子どものこころを育てる」ということは・・・子どもの心が育つということはとても重要なことです。集団で生活すれば育つというものではありません。日々の生活の中で起る出来事から子どもに何を投げかけ、何を感じさせるかを考えて対応していくことが、「心を育てる」につながっていきます。先日みかん組のS君のお父さんが亡くなられました。この出来事も子どもには大きな衝撃でした。S君の悲しみが理解できるこども達には、相手を思いやる心を育てる良い機会でした。また、人に思いやられる事がどんなに嬉しいことか、それなら自分も相手を思いやろうと実感させる機会でもありました。担任から子どもの様子を聞きながら、そうなるためにはどんな働きかけがいるのかの議論をしました。

3,門真市の幼稚園教諭15名が見学に来ました。感想は5歳児のクッキングの時子ども達がやりとりしている様子がたくましかった。疑問に思ったことは①おもちゃは足りているか ②コーナー保育をしていないのはなぜか ③絵本の整理ができていないのはなぜ ④保護者に子どもの関わりの大切さを教育しているか の4つでした。

①足りていないクラスは補充する。足りているクラスも発達に応じているかチェックする

②コーナー保育とは、一人々の子どもが邪魔されないでこれで遊びたいという気持や片付けがスムーズにできる条件作りのために遊びのコーナーを作ることです。アトムでは必要な時にコーナーを作っているクラスが多いです。もも組はコーナーがありません。ざわつくのはそのせいか、あるほうがいいのかどうか検討していきます。

③絵本の整理はできているのですが、やり方は保育士の感性によってまちまちです。絵本を大事にすることを念頭において整理していきます。

4,子どもの発達の話し合い・・・発達に応じた遊具が不足していないか?との幼稚園の感想をうけて、0歳児からの押さえるべき子どもの発達の筋道を出し、考え合いました。

「一歳半のふし」からはじめました。あそびの楽しさを実感できていない子どもには、発達に応じた遊びができているかどうか見直しをしていくことにしました。

5,夢を語り合いました・・・もしアトムに5000万寄付してくれたら、どんなことに使いたいかという夢を語り合いました。圧倒的に多かったのが施設、設備に使いたいことでした。どれだけ暴れても怪我のしない部屋・中心が事務室でどの部屋も見渡せる・食事と午睡と遊びの部屋が独立している・園庭にちょろちょろと水が流れていて水遊びができるスペースがあるなどです。話していてとても楽しくなりました。宝くじ当たらないかなあ・・・。

おしらせ

12月30日(日)から1月3日(木)までは休園です。 

くれぐれも間違って登園しないようによろしくお願いします。

○給食室 
   ☆給食レシピの紹介「納豆のほうれん草あえ」「パンせんべい」

○夜間室 
 ☆夜間保育の様子

○いちご組
 ☆今月の室内遊び、お散歩の様子
 ☆いちご組クラス懇談会の様子

○もも組  
 ☆グループ代えのその後の様子
 ☆すもも組の一人ひとりの様子

○ばなな組
 ☆担任のちょっとまじめな手記
 ☆コーナー遊びの様子
 ☆はみがきの様子

○ぶどう組
 ☆今月の取り組み 散歩、異年齢交流、畑の掃除などの様子
 ☆クラス懇談会の報告

○すいか組
 ☆こどもお思わず笑ってしまったエピソード
 ☆秋の遠足へいってきたよ♪

○みかん組
 ☆こどもの主役になれる日の紹介
 ☆グループ代えのメンバー表
 ☆みかん組のこどもたちのそれぞれの思い
 ☆クラス懇談会の報告
 ☆育む会からのおしらせ

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11月号 巻頭文

>10月の職員会議の報告      岩木陽子

9月は時間の都合で個人総括ができなかったので、今月はその続きをしました。

前半保育の総括で、歌のレパートリーが少ない絵本の整理ができていないと反省があり、以後、毎日の保育で必ず歌の時間を作る。絵本も毎月整理することにしています。保育に入るメンバーの会議も10月から開始2部制で行いました。保育体制を入れ替わることもなく、より集中できました。土曜保育もみなさんの協力のおかげで37名と少なく、充実した職員会議ができました。有り難うございました。今後ともよろしくお願いします。

★中間総括では、日常保育の中で
①園庭の草、畑の手入れがされていない、ホールの片付けやみかん組のほこりが気になる。
②トイレの水が流されてなかったり、ペーパーも散らかっていることがある。歯磨き指導も徹底できていないのではないか
③ハサミを使う制作遊びが少ない   
④おもちゃが少ないように思う
以上のようなことが出されました。

対策としては
①子どもと一緒に「草むしりの日」や「そうじの日」を定期的に入れていく。
②トイレの使用の仕方をそのつど子どもに教える。歯磨き指導は子ども全員を徹底するのは無理があるので、家でもしっかり磨いてもらう。園では、歯ブラシ引っかけ台を作り歯ブラシのぬれていない子ども(やれていないことが一目瞭然)や虫歯の気になる子どもなどは特に気に留めてチェックする。
③ハサミを使う遊びを増やし、発達を系統立てて考えていく。 
④後半、おもちゃの購入や手作りおもちゃの製作を考えていく。 

*懇談会での飲み物、おやつの持ち込みについて

先月のみかん組の懇談会で保護者からおやつ持ち込みの申し出があり、今までそのような例がなかったのでその時は岩木の判断で禁止しました。私の判断として、懇談会は雑談、レクレーションとは違うので飲食しながらは控えた方が良いとの思いがありました。しかし他の職員はどう考えるのか、議論しました。結論は保護者から持ち込みの申し出があった場合は担任が判断することになりました

★今月から手遊びと歌のレパートリーを増やす取り組みを開始。

毎月二人の職員が当番で、他の職員に教えることにし、今月は谷野・山本が他の職員に教授しました。レパートリーをどんどん増やして子ども達と楽しみます!

おしらせ

○給食室 
   ☆秋の味覚の献立の様子

○夜間室 
 ☆毎日の夜間保育の様子

○いちご組
 ☆一人一人の様子
 ☆保育士の紹介

○もも組  
 ☆もも組、おいもほりの様子
 ☆メンバーを入れ替えます。
 ☆もも組懇談会の報告

○ばなな組
 ☆保育士からの願い事
 ☆ちょっと面白いできごとなど
 ☆最近のばななのこども達の様子。
 ☆臨時懇談会と、親子レクレーションの報告

○ぶどう組
 ☆トトロの森への散歩の様子
 ☆ぶどう組のクラス懇談会の報告

○すいか組
 ☆保育士の思わず笑ってしまったエピソード
 ☆クッキングの報告(かぼちゃクッキー)
 ☆クラス懇談会の報告

○みかん組
 ☆最近のクラスでの出来事
 ☆子どもたち一人一人の日の様子 
 ☆クラス懇談会の報告
 ☆8月に行ったアトムでの集会(阪奈和集会)に参加した保育士の感想

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10月号 巻頭文

アトムフェスティバルを終えて     岩木陽子

秋だというのに真夏のような日々が続く中、9月16日にアトムフェスを行いました。

前々日ぐらいから台風が近づき、降水確率とにらめっこしながら、雨天時の緊急連絡網まで用意したのですが、当日は暑すぎて熱中症を心配するぐらいの天気になりまし

朝早くから準備の手伝いに20名ほどのお父さんが来て下さいました。今までで一番沢山のお父さんが集まってくれました。おかげさまで準備、片付け共に早く終えることが出来ました。本当にありがとうございました。

毎年、保護者からアトムの運動会は運動会らしくない運動会だと言われ続けてきたので、今年は「アトムフェスティバル」にネーミングを変えました。

当日は、日常と違う独特の雰囲気に緊張で一歩も動けない子、反対に観客に注目されることを楽しんでいた子、だれが来ているのか観客席ばかり気にしていた子などいろいろな個性がよく出ていたと思います。

恥ずかしがって何もしない子どもには無理強いしない方針で毎年対応しています。今年はみかん組のAちゃんがそうでした。練習時からほとんどしようとしませんでした。担任はどうしたら楽しめるか、やる気になるかと、あの手この手で対応してきたのですが、「はずかしい・・」と言って、尻込み、一歩が踏み出せないでいました。

運動会ごっこのある日、誰からも注目されていないとわかると、練習しているAちゃんに思わず声かけするととたんに止めてしまいました。表情を見ていると、やる気が無いのではなく、やりたい!でも、上手にやれるか心配・・と強く心の中で思い、「やりたいけどやれない私を分かって欲しい」そう叫んでいるように見えました。

そんな心の内が予想できました。注目されるとプレッシャーが増すので、目立ちたくないのでしょう。そんなAちゃんを楽しませてあげるには、そっとしてあげるのが一番です。だから「やったらできるから、がんばりや!」というがんばれコールはしませんでした。

“がんばれ”と後押しした方が良い時もあります。しかし状況により“がんばれ”と言わない方が良いときもあるのです。“がんばれ”のことばが励ましに聞えなくて気持をしんどくさせては何も意味なさないですものね。

練習の時Aちゃんが喜んでしていたのが綱引きの時の応援でした。そこで閃いたのが、応援としての出番でフェスを楽しむ。これなら無理なくいけるかなと思い、前日にみかんぐみの応援旗をAちゃんと作り当日に臨みました。

当日の姿は応援に懸命でした。特にリレーの時は特段に熱がこもって応援していました。自分も走っているつもりだったと思います。テントの前にずっといて、グランド中央には行こうとしないAちゃんでしたが、みかんぐみの最後の出番、入学する学校をみんなの前で言って一周するとき園長に促され意を決したように出てきました。

全てが終わったとき、ホッとしたことでしょう。

後日お母さんから家での様子を聞けば、Aちゃんは家では体操や自転車を練習していたとのこと、その姿を当日見られなかったことは親としてとても残念だったと思いますが、フェスにはいろんな出番があり、Aちゃんオンリーの出番があったと喜んでいただけたらとおもいます。

毎年、恥ずかしがったり、失敗を恐れたりで尻込みする子に対して無理強いしない職員の対応に「嫌と言うことをさせないままでは、わがままになる。小学校にいったら大変な子になるのでは?」との心配の声や疑問が出されますが、安心して下さい。

一度のフェスの出番に出なかったことが即、わがままな子を生み出すことにはなりませんから。むしろ私の気持を受け入れてくれたという安心感と大人への信頼感が沸くのではないでしょうか?年齢が小さいときに大人への不安や不信を感じさせたくないですね。

丁度、昨年卒園したお母さんから小学校の運動会の感想を聞きました。

「アトムではやりたくない子どもがいたけど、小学校ではみんなするね!心配いらんよ!年齢かな?・・やっぱり7歳が小学校に適している年齢で上手く考えているわ。だから、小学校行くまでは好きなことしてもぜーんぜん心配いらんね!!」と話してくれました。

今まで卒園した子どもの中にも、はずかしくて運動会をやりたくないと言った子どもが何人もいました。でも、みんな小学校ではやっています。小学校はやらなくてはいけないところと分かっているのだと思います。それが分かる年齢が7歳だと卒園したお母さんは感じたのだと思います。こんな見通しがつくので、アトムフェスでは、無理させずにそのまま自分の気持を出して楽しめる行事でありたいと思います。

アトムフェスで見せた子どもの様子は、普段では見られない姿です。

Aちゃんを含め、どの子も「大勢の人の前ではこんな自分になるよ」と知らせてくれていました。

「ふだんは強がっているけど、こんな雰囲気はめっちゃ苦手やねん」

「気弱いとこあるけど、いざという時は意外に度胸あるよ」

「人の目がすごく気になるし、どう見られるか気にするからしんどーい」

「おどけて見えるけど、ほんまは緊張してるのよ・・」

「負けず嫌いやから、勝負にこだわるで!」

など々、一人一人の子どもに心の動きがありました。

アトムフェスの目的は、そんな子どもの心の動きを感じ取り、大人がこどもの理解を深めることです。そうすれば、困ったときの対応も分かってきます。

このことは、今の子どもにとって一番大事で必要なことだと確信します。

さっそく9月のみかんとぶどう組の懇談会では、親と一緒にフェスでの子どもの様子を話し合いました。どのクラスもアトムッ子にはひとりひとりの様子を書いています。

今後もこんなアトムフェスをよろしくお願いします。

9月の職員会議の報告 

9月は中間総括         市原悟子

毎月第4土曜日の9:00から午後1:00までは職員会議を行っています。

職員全員が揃い会議できるのはこの機会しかありません。そのために仕事以外の利用の方には家庭保育をお願いしていますが、今年はなかなか協力が得られないため、困っています。特に9月は半年を振り返っての中間総括を行い、保育について後半どのようにするかを討議する内容でしたが、保育に入る職員が多く必要で交代しながらの会議となりました。

アトムの保育で何を大切にしているかを確認し、子どもへの対応の悩みを共有しながら考えあう、それぞれの職員が仕事に対してどのように考えて向き合っているのかなど等、職員会議は欠かせません。是非とも家庭保育の協力をお願いいたします。

中間総括では、日常保育の中で、

①子どもたちと楽しむ歌のレパートリーが少ない
②絵本の取り扱いが雑、四季折々の絵本に分別していない
③保育室、園庭のおもちゃ、道具の整理ができていない
このような点を後半意識して取り組みたいと思います。

職員の待遇については
①夕方のお迎えが遅いクラスがあり、超勤が続いてしんどい
②昨年と比較して代替職員が1名減っているため、年休が取りにくくなっている
③職員会議の際保育のため参加できない職員は疎外感、何が議論されているのか実情を知りたい。全員参加の職員会議はできないものか?
などが上がりました。

①職員は時差勤務を行い30分単位で一人ずつ減っていくので、仕事以外の方はなるべく早く迎えにきていただくようお願いします。
② 4月の予想では年休消化ができる体制をくんだつもりでしたが、実際休めないとのことなのでなんとか対策をと考えています。
③については10月から職員会議を2部制で行うこととします。

この他に保育園の役割に関する本を読んでの感想を伝え合い、後半に向けての方針がだされました。

おしらせ

○給食室  
 ☆新米を使った献立を多く入れています

○夜間室 
 ☆こどもたちの様子

○いちご組
 ☆こんな遊びをやっています(スロープを使ってのハイハイ、ホールでスポンジブロックでの遊びなど)
 ☆外遊びの紹介

○もも組  
 ☆すもも・もも組の子ども達の様子
 ☆保育士の感想

○ばなな組
 ☆おしらせなど
 ☆ちょっと語っていいですか?保育士より
 ☆こどもたちの日頃の様子
 ☆クラス懇談会の報告

○ぶどう組
 ☆子ども達一人一人の様子
 ☆アトムフェスを振り返って保育士の感想

○すいか組
 ☆半年たっての子ども達の様子

○みかん組
 ☆お昼寝のお知らせと今月の予定
 ☆アトムフェスの子どもたち一人一人の様子

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9月号 巻頭文

社会教育研究全国集会の分科会が8月26日アトムで行われました。   市原悟子

連日猛暑の中、8月26日(日)は特に残暑厳しく、無風状態でした。

前日準備の際、「冷房なしのホールだけど、午前中ここは涼しいからなんとかしのげるよ」とみんなで言っていたにも関わらず、見事に予想は裏切られました。前日大急ぎでかき集めた団扇も3台の扇風機も熱風を運ぶのみ。熱中症にならないかそれだけが心配でした。

このような劣悪な会場にも関わらず、札幌、青森、新潟、長野、栃木、仙台、千葉、東京、埼玉、横浜、静岡、愛知、滋賀、岡山、兵庫、島根、広島、熊本、高知、和歌山から90名近くの参加者がありました。(全体では3日間延べ1150名参加)

午前中は冷房なしのホールで4人の発表(新潟・聖籠町の高橋さん、熊取町子ども家庭課の瀧本さん、アトムの岩出、市原泉)を聞き、参加者全員が顔合わせるのは午前中だけなので、どこから来ているのか、何を目的で来たのか簡単に参加者一人ひとりに自己紹介をしてもらいました。「アトムを見たかった」「生アトムを体験したかった」等アトムに興味を持っている人が多いことに驚いていたアトムの職員でした。午後からは2部に別れ冷房完備の保育室を使用しました。

参加者が多いので、保育室に椅子を入れることができない為、アトムを体感してもらおうと職員会議や懇談会の時のスタイル=車座で行いました。進行役は午前中岩木、午後からのアトムに関することの分科会は私が行いましたが、時間が少なく、アトムのことに関する質問で時間を使い、交流になるような討議ができなかったことが残念でなりませんでした。 

以下は速報から抜粋したものです。

アトムからは保護者7名、ОB1名、職員12名の参加でした。

以下は参加した保護者の感想です。

・当日、参加した方々、お疲れ様でした。私は今回“親が育つ場づくり”ということで、子育てしていく中でいろんなことに興味をもって視野を広げ、いろんな角度から子どもに接していけたらいいなあと思い参加しました。新潟県や熊取町の報告では、子どもに関わり支える体制が保育所、幼稚園、学校、そして相談機関、専門機関と一体になってできていることを知り、子どものことを大切にしてくれていることがうれしかったです。又、アトムの4歳児の保育士報告は懇談会を通しての親と保育士の育ちがよくわかりました。残念なことにこの後の分科会に私は参加することができなかったので、せっかく全国の人が集まりいろんな話が聞けたのにと思いました。

参加して良かった。全く知らない人の中でも自分のしんどさを、しんどかった自分を出せたことが大きかった。そして、肩の力を抜いて生きていきたい。その為に何が必要で不必要か、もう一度整理していこうと思った。子育ては楽にはならない、しんどいのは当たり前、みんな一緒と心底思え、楽になるよう自分自身吐き出し、また受け取っていきたい。やっぱり、自分を語るってかなりいいよね。頑張る力をもらった集会でした。

・分科会の質問の多くは「どうやって本音で語れるようになったの?」に集約される。それに答えつつも、何となく違和感を感じていたら、最後に宇都宮大学の廣瀬隆人先生がこのようにまとめてくれた。「今、聞いたとおりをしても絶対!うまくいきません。自分の問いかけの中にこそ答えはすでに存在しているんです。」そうだ!と思った。対人間のやりとりにマニュアルなんてあるわけないんだ。私にとっては、どんな“私”であっても、先ずはその“私”を精一杯受け止めようとしてくれたその人の心が何より大事だった。だけどあの人は31人なりの“答え”があって当然なんや。とそんな風に柔軟に相手のことを受け入れられる人間に私はなりたいなあ・・・。そんなことを感じた分科会でした。

①泉、キョンの2人の成長ぶりに感心した。
②子育て、自分育て、地域育てに関心ある人が多いなあと感じた。
③「本音を語る」ことの大切さとすばらしさ、むずかしさを感じた。

おつかれさまでした。

報告者 岩出京子の感想

とってもドキドキしましたが、参加者の方々が、何かを吸収して帰ろうという雰囲気でそのパワーに私もすごく刺激を受け、元気とやる気をもらえました。自分にはまだまだ考えが追いつけていない。保育所以外の行政のことなど色んな話も自分の経験の一つとして残るし、アトム以外の人との出会いも自分の目線を広げられたような気がします。

発表内容のクラス懇談会のことについては、クラス、懇談会を自分なりにどれだけつかめているものがあるのか?をつきつめて考えることができて、一つ前へ進めたような気がしました。と共に、私はまだまだ経験が必要!とも思った。しんどいことももっと経験して自分で感じていくことで後々自分のものとなっていくならと前向きに考え、もっと成長したい!と思いました。毎日のクラスのこと、子どもへの対応などにも私の中で気持ちが変わってきているというか、もっと毎日を子どもや保護者とのやりとりを大切にしたいとあらためて感じなおせている今で、子ども一人ひとりがさらにすごくかわいく思えます。

人との関わり、自分にできることを一つひとつ大事にやっていきたいと思い直させてもらえた集会でした。参加できてよかった!皆さんお疲れ様でした。

報告者 市原泉の感想

・26日のアトムでの分科会の前日、アトムの職員会議に新潟からのお客さんが来てくれました。新生アトム1年目にも来てくれた方たちで、4年経ったけど、あっ覚えてるわ~のなつかしい気持ちになりました。40代50代のおばちゃんなんやけど本音で語り合えるそんな場所を作る為に!へのパワーがすごく、こんな風に出会えたこと逆に刺激を受け、私もやるで!!の気持ちになったり、不思議と涙出てきたり、こんな感覚が久しぶりで・・何とも言葉に表されへんのやけど。前日の土曜日から興奮があった私でした。(興奮はあった中でも、しっかり睡眠はとれたけど)そして当日、発表の前は緊張もなく普通でしたが、いざ自分がしゃべるとなるとドキドキで、それでも相槌うってくれる人、笑いかけてくれる人の生の反応見るとホッとしました。発表にあたり、懇談とはなんぞや、今までを振り返る作業があり、確実に自分の中でつかんだものも、くっきりと浮かんだりで、そんな意味でも良い体験でした。終わった後には、全然見知らぬ人から感想や質問もらい、そこでも交流できる嬉しさも感じ、確かに疲れはあったものの、それ以上に充実の時間を過ごせました。やっぱりいろんな人と関われることって幸せよな~そんな感想の阪奈和集会でした。

8月の職員会議の報告  岩木陽子

【研修報告】 

①軽度発達障害児の対応で学んできたことの中に、物事の理解は言葉より視覚がしやすいということがありました。これはふだんの1歳児保育にも応用ができるので、さっそく絵カードをつくり保育に生かしていくことになりました

②救急処置(止血点や応急処置)を研修した上野保、鳥羽保の指導を受けながら、みんなでそれを実演して学びました。

【話し合ったこと】

①山本保が研修先で「アトムはどんなとこ?」と聞かれ、上手く返答できなかったようです。

そこで、他の職員ならどう答えるか・・聞きたいと言うことでした。

“一言では表せない・・みんなそれぞれでアトム理解が違うと思うので、自分の感じたアトムを話せばいいのじゃないかなぁ・・”という意見がでました。それで、そのことを総括で全員がまとめることになりました。

②前月に引き続き和歌山大学生の3つのレポートを使って議論しました。

レポートを読んで、何人かの職員が感想とみんなに聞きたいことを質問しました。

「もし自分がアトムとは違う保育園で働いていたとしたらどうなっていると思う?」

「相手のことを理解出来ないときや、いちゃもんを付けられたと感じたときはどうしているか」

「なぜ、アトムで働きつづけているのか」などの質問がでました。

【見学者の感想に思うこと】

翌日行われた“阪奈和集会”参加のために新潟県聖籠町から4名の見学者が来られました。

4人の方は感想をそれぞれ熱い思いで話してくれました。会議の進め方では、職員が他の職員に自分の疑問や質問を尋ねている、それも前もっての打ち合わせやシナリオはなくて、聞く人は自分の質問はこの人に聞きたいという意思があるようだし、答える人もいつ、どんなことを聞かれるか分からない中で自分の思いを答えているのに驚かれていました。

自分ならどうするか、どうしたいか、自分の頭と気持をフル回転させないとやり取りにならない話し合いです。私達はふだんこんな会議をしているので当たり前に感じていることが、外部の人の感想でハッとしました。本当は自分の思いを話すのだから難しくないはずですが、そんなことを経験してないと、私もきっと見学者のように驚きになっただろうと思います。

感想を聞きながら、山本保のアトムの紹介のしかたを思い返しました。外部の人に驚かれるということは、そこにアトムらしさがあるように思います。

また、職員は自分の気持や考えを言うことに慣れていないと、はじめはそれに戸惑い、そのうち、それは自分に向き合うことだと気づき、そこで葛藤をくりかえします。これもアトムらしさかもしれません?!

おしらせ

○給食室  
 ☆かつての受け持ったこどもが、調理のお手伝いにきてくれました

○夜間室 
 ☆こどもたちの様子
 ☆新しい保育士の紹介

○いちご組
 ☆8月の様子
 ☆いちごの水遊びの様子
 ☆一人一人の様子

○もも組  
 ☆保育士からのおしらせ
 ☆一人一人の様子

○ばなな組
 ☆お願いとおしらせなど
 ☆夏休みの思い出(各家庭に書いていただきました)

○ぶどう組
 ☆今後の取り組みのおしらせなど
 ☆夏休みの思い出など(各家庭に書いていただきました)
 ☆最近のぶどうさんの様子  

○すいか組
 ☆夏の思い出、休日のオススメスポットの紹介(各家庭に書いていただきました)
 ☆第3回クラス懇談会の報告

○みかん組
 ☆おしらせ
 ☆色々遊びの報告
 ☆8月のこどもたちの様子

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8月号 巻頭文

父親懇談会      市原悟子

今年で5回目の父親懇談会が7月7日(土)、8日(月)、14日(土)行われました。

父親懇談会を開始したのは、

①保育士が日頃お父さんとゆっくり話す時間がないので、その機会を!

②父親としての子どもとの関わりに戸惑うお父さんが多いので父親同士の交流を!

この2点の理由でした。

1回目からクラスを越えて全体懇談会を1時間、3歳児未満児と3歳児以上児に別れてのグループ懇談を行っていました。企画、進行共に男性保育士が担当して行っていましたが、アトムの男性保育士もお話上手、お話好きの方ではないので、横で見ていた私は緊張した場の雰囲気をなんとかリラックスできるようにならないものかと頭を抱えていました。

お父さん達も気軽に話す人は少なく、どうしても一問一答形式になっていました。

3回、4回目は男性保育士に替り、2名の責任者が企画から進行を担当しました。

年2回の父親懇談会なので、いかに充実させるか職員は毎年悩んでいます。

懇談後の感想を参考にしながら次回どのようにするか考えるのです。その意味で参加者からの感想はとても貴重なものです。前回「合同の懇談ではゆっくり話するのが難しい」「子どもの話も聞きたい」との感想がありましたので、それを生かして今回初めてクラスに分かれて行いました。

参加者はいちご=6人、もも=8人、ばなな=7人、ぶどう=16人、すいか=6人、みかん=7人で、

総計50名でした。現在アトムの世帯数は122世帯なので半数近くのお父さんの参加は今までの最高数でした。日頃仕事の都合上送迎できないお父さんたちと子どものこと、嫁のことゆっくり話すことができてとても良かったと思います。

次回は1月19日(土)に行います。今から予定に入れておいてください。

6月の職員会議報告 

1,9月から熊取文庫連絡会の方々が【「おはなしキャラバン」=おはなし、絵本の読み聞かせ、手遊び、わらべうた】をやりに来てくれます。第3水曜日10時から、すいか・みかん組対象です。

2、夏休みで、実習生も多く、中学生のボランティアも来てくれます。

<協議事項>

今月は熊取中学校の新谷校長先生がゲストでした。話しの内容を箇条書きすると

①子どもは変化していないが、周りの環境や大人が変化してい

②子どもの様子や情報を担任だけでなく、職員みんなが共有し合うことを心掛けている。

担任がしんどくなることは、子どもにとって良くないですよね!

③“先生”というだけで拒否する子どもがいるので、大学生ボランティアなどの力を借りている。

大人に反抗したくなる頃なので、年齢の近い学生は良いのだろうと思います。中学生がアトムに職業体験に来た時、幼い子どもと遊ぶ中で、何か普段と違うホッとしたものを感じ取っているように思うことがあります。子どもにとっては、一人でも多くの人と関われて、そこで“自分は大切にされている”と実感を持つことができれば、これにまさる幸せはないと思います。

④幼い頃から世話を焼きすぎるする親の子どもは、中学生になってもなかなか自分で自分の事ができない  

当たり前のことですが、親もあらためて“世話を焼きすぎてないか?”を顧りみてください。

⑤気になる子どもをみると、親の育ってきた環境でしか子どもを育てられないのだろうと思う

“しつけ”とは代々しいつづけるからしつけと言うらしいです。たまには自分の子ども時代を振り返って、我が子に接することも要るのでしょうね!

⑥ 親として育って欲しい所は、大人として冷静な目を持って欲しいということです。

大人気なく、幼稚な親が増えています。大人の賢明さが求められているのでしよう

⑦幼児期に望むことは、遊びをいっぱい経験させて欲しいということでした。

大人の目や評価を気にせず、子どもが自由な気持で遊べる“遊び”を経験させたいです

⑧自転車で道路に広がって通学する子どもに対してすぐ学校に文句を言う人がいるようです。

学校が注意するのもそうですが、その時「あぶないよー」と一言注意すれば済む事もあります。何でもかんでも文句つけな損!みたいな社会ではしんどすぎますよね。

以上のようなことでした。結局、保育園も中学校も共通するところは“子どもの問題は、大人の姿勢しだい”だということでした。校長先生には、沢山のことを聞かせて頂きありがとうございました。

その後は、和歌山大学の学生達が5年前アトムの保育がNHKで放映された時のビデオ「裸で育て君らしく」を見ての感想レポートを書いているので、それを各クラスの責任者が読み、議論の糸口をつくり、みんなで議論しました。

おしらせ

○給食室  
 ☆給食室に入っての感想

○夜間室 
 ☆夜間保育のこども達の様子
 ☆花火遊びの様子

○いちご組
 ☆夏本番、こども達の様子
 ☆いちご組懇談会の報告

○もも組  
 ☆すもも組の水遊びの様子
 ☆グループ保育の様子
 ☆クラス懇談会の報告 

○ばなな組
 ☆おしらせです
 ☆友達同士のかかわりや、面白エピソードなどなど

○ぶどう組
 ☆グループ代えのおしらせ
 ☆水遊びの子どもたちの様子
 ☆父親懇談会の報告  
 ☆懇談会報告

○すいか組
 ☆ドッチボール遊びの様子(ルールも少しづつわかってきてます)
 ☆クッキングの様子
 ☆父親懇談会の報告

○みかん組
 ☆おしらせ、おねがい
 ☆お泊り保育の様子
 ☆父親懇談会の報告

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7月号 巻頭文

保育園は大人と子どもの社会教育の場    市原悟子

アトム・スピリット

大阪南部人口4万4千の熊取町にあるアトム共同保育園は、2003年に150人、定員の認可保育園になりました。アトム共同保育園の前身は熊取町に乳児保育所がなかった40年前、京都大学原子炉実験所の職員が作った共同保育所です。ないものをみんなの智恵と力を集めて作る「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」がアトムのスピリッツ。当時の保育室にはそのスローガンが貼られていました。原子炉職員の子どもだけの職場保育者から地域の子どもたちを受け入れることで保育所は様変わりをしました。

新興住宅地に家が立ち並び、地元の人より新住民の人口が増え、若い共働き核家族の世帯はほとんどアトムに入所してきました。

他の土地から若い夫婦が引っ越してきて、近所に顔見知りがいない心細さ、子どもが病気になった時どこに病院があるかわからない、生活上の些細な悩みにも実家の親代わりに保育所が対応しないといけない。20年前から、子育て支援とは親支援でなければならないことを実感し実践しました。「親切で面倒見がいい」という評判が口コミで広がり、ますます希望者は増えました。

しかし保育室の広さには限界があり、ついに公立保育所の保育時間で間に合う家族は、アトムの長時間保育でないと働き続けられない家族のために退所してもらわなければならない状態にまでなりました。臨時総会で誰がアトムを退所するかの話し合いがもたれましたが、「誰が猫の首に鈴を付けるか」、重苦しい雰囲気でした。「うちは公立で間に合うので出ます」「我が家は途中入所でアトムに助けてもらって働けた。入所させてもらえなかったら仕事はできなかった。困っている人に席を譲る番だ」と自ら退所を申し出たのが運営委員の親でした。アトムのスピリッツは、このように引き継がれてきました。1990年代初めには、一時保育(親の入院、一時的な老人介護、育児ノイローゼ、育児できない統合失調症の親)を開始、24時間空港として開港される関西国際空港に備えて夜8時までの夜間・超長時間保育も開始。熊取の住民にとって必要な保育所、地域事情に対応する保育所として現在に至っています。

みんなで大人になりたい・・・社会教育の視点

「私たちが子育てするときはちゃんとやっていたのに、今の親は・・・」と、年配者の嘆きとも批判ともとれる発言をよく耳にします。私には初めての子育ての時に親がもつ子育て不安は今も昔も変わりなく、昔の親が不安をもっていなかったとは思われません。

育児にかかわらず、初めてのことに関してはなんでも不安に感じる事は当たり前です。違うのは昔と今の子育て環境です。昔は不安を感じた時に即打ち消してくれる人が傍にいた。(3世代大家族、近所の付き合い蜜)。親は子どもにかまう時間はほとんどなく(農作業、家事の手作業)親に代わって面倒見てくれる人が傍にいた。かなりの悪戯をしても「子どもはそれが仕事」と笑い話にしてくれる周囲の大人がいた。子育てを楽にできる環境、条件がありました。現在は核家族、近隣づきあいもほとんどなく、子どもが何かしでかすと即、親の責任追及となり、しつけがなっていないと非難轟々という子育て環境です。他人、とくに経験者が暖かく一緒に育ててあげようということが皆無、だから親の子育て不安はますます増幅し苦しいのです。

それに加え、いまの親世代は大人になるまでに、多様な生活体験がなく、判断力、問題解決能力の低下も加わっているので、ますます子育てが困難になっていると思います。子育ての問題という人生の応用問題に直面することによって、ものごとを臨機応変に判断し、解決能力がつくような体験を重ね、やり直すしかないのです。

アトムのような懇談会が欲しい

先日首都圏のある町の子育て講演会の講師を依頼されて行った時のことです。

「もうこれ以上どうすればよいのかわかりません。こんなに子どものことを考えて一生懸命しているのに、私の言うこと聞いてくれないし、自分の思いどおりにならないと大泣きする。気の済むまで泣かせておこうと思っても虐待していると思われないだろうか?周囲の目が気になり泣かすこともできない。懸命にやっても将来問題を起こすような子どもにはならない、大丈夫という保障がないことが不安。どうしたらいいのでしょう」と涙ながらに語る母親。それを聞き大きくうなずき共に涙する母親が多数いました。

ある父親は「最近ひどく落ち込んでいます。子育てするまで気がつかなかったが、妻からあなたは人の感情を察知できない人間か?子どもが泣いている原因がどうして解らないの?と不思議がられるのです。妻から解説してもらえると理解できるのですが、自分ではわからない。子どもの泣くにはこんな理由があるとデータ集積しておいて、泣き出すと頭のデータから引っ張り出して当てはめる。しかし当てはまらないこともあるので難しい。子育ては仕事をこなすようにはいかないのでとても難しい。毎日悩んでいます」参加者からは笑いが沸き起こりましたが、昔の母親、父親では聞かれない発言だと思います。参加者100人を越える会場では、日々の悩みが次々出され初対面の参加者同士、身近な存在に感じているような雰囲気になりました。

個別の悩みはさまざまですが、いかに子育てが簡単にいかないものかを他の人の発言を聞きながら実感できたようでした。

最後に「先生の話の中にあったアトムの懇談会はどのような雰囲気なのですか?」との質問に私はすかさず「今のやり取りのような感じです。自分の悩んでいること、疑問に思っていること、子どものことを話し、親同士、または職員共に、共感したり、考えたり月1回2時間かけて話しているのです。何も難しいこと話しているわけではありません」と答えると、参加者から「え?こんな懇談会があるの?」「そんな懇談会があれば良いなあ」とのため息が聞かれました。

「アトムも最初からこのような懇談会ができたわけでもなく、私が勤め始めた時、懇談会はなかったのです。最初は保育士の説明とお願いばかりの懇談会をやっていました。ある年保護者から『こんな懇談会退屈。面白くない』といわれ、退屈でない、おもしろい懇談会はどんな内容か保護者にも要望を聞き作っていったのです。

退屈でない懇談会は話したいことが話せて、聞きたいことが聞ける懇談会だったのです。当たり前のことなのですが保育士主導で考えていると説明とお願いばかりになっていたのです。自分たちの懇談会は自分達で是非作ってください」と応えました。

親として何が重要なの

子育て不安を感じるもう一つの要因は子どもはどんな段階を経て人(大人)に育つかということを知らない世代が親になっているからだと思います。大人のミニチュアの感覚で子どもに接している親が多いのです。子育てマニュアルの多くは、これをすればこうなるというようなものです。しかし子どもは一人ひとり違うのでマニュアルどおりしても反応はまちまちです。結局どうしたら良いかわからなくなります。うまくいくこともあるけれど、ほとんどうまくいかないことばかり。だから不安に陥るのです。

不安を抱えた親同士が話し合うことで、自分が親としてしっかりしていないからうまくいかないのではない、子どもは自分本位が強いから親の思いどおりにはいかない。親の思いが弱いから伝わらないとか愛情が弱いからいうこと聞かないのではないということに気づくと思います。子どもは自分のしたいことだけをしたい存在です。だから親の思いに従順にふるまうことなどしないのです。

親は自分の子どもしか知らないので、他の子どもと違う行動をとると「うちの子って変なの?」と周囲の子どもの一場面と自分の子どもと比較して一喜一憂します。しかし大勢の子どもをみてきた保育士が、その子の個性とどの子にも共通する年齢の特徴を説明、解説することで、親はわが子理解と子ども理解ができてくるのです。

とくに子どもが引き起こすトラブル、ケンカは個性を大人に知らせてくれている確実な情報だと思います。子ども同士のケンカを保障することは社会教育だと思います。社会性を養う不可欠な体験です。おもちゃの取り合い、場所の取り合い、「そのいい方が腹立つ」とことばが原因のケンカなどケンカのネタは尽きません。僕はこれにこだわる子です。こんなことがイヤな私ですと自己紹介しているのです。お互いに要求をぶつけ合いながら、泣いたり怒ったりして気持ちに折り合いつけられるとこまでとことんやらせてあげることが大切だと思います。

ケンカ、トラブルを起こさない、起こさせないことは個性を自己紹介させるチャンス、自己理解と他者理解のチャンスをなくしているようなものです。

最近「コミュニケーションがとれない人が増えている」「すぐキレル」「人間関係を結べない人が多い」といわれていますが、子ども時代から子ども同士で感情表現やケンカを繰り返しながら友達を理解していく過程、そうした体験がとても少ないか全くしていないのではないでしょうか。アトムではこれらの体験を大切だと考え、子ども同士でのやり取りに充分時間かけているので、子ども同士お互いのこと、友達との付き合い方、自分の個性(すぐ怒る俺、納得するまでに時間がかかる私、マイナス思考の俺など)の理解もよくできています。

こうした日々のエピソードがあるのでアトムの親は子どもの個性を知ることができます。個性を理解しておけば、子どもがどんな時にどんな行動をとるか、親が予測できるのです。予測できると余裕がうまれ、咄嗟のトラブルに対応できます。だから親子でトラブルの大きな渦に巻き込まれないで済むのです。

親にとっては、わが子の個性を理解することよりも、子どもが何かの能力(英語が話せる、体操ができる等)を獲得できていることの方が安心なようですが、アトムでは目に見える姿ばかりにとらわれ、何かできることに安心していると本来の子どもの姿を見逃してしまうことになる危険性を伝えています。

懇談会という「共同学習」で親となる

本年3月末、5歳児(卒園児)クラスの最終の懇談会(年度11回目)が行われました。「懇談会を重ねる毎に子どもの個性がわかってきた。個性がつかめると子どもとの付き合い方もわかり必要以上の心配がなくなりとても子育てが楽になった。自分に自信がなく、アトムから離れることが不安で仕方なかったが、今は小学校の入学も何も不安に感じないのが不思議。わが子のこと以上に自分がどんな人間かがよくわかってきた。いかに祖父母、両親の期待を裏切らないように振舞ってきたか、本当に良く頑張ってきた自分だったのかがよくわかった。自分のことがわかると私以上に期待をかけられて育った夫の理解もできるようになった。だから子どもに過度な期待をしないでおこうと自分に言い聞かせている」とАさん

「アトムには昨年4月に入園、1年の生活だけど、最近自分の中で気づいたことがあった。それは今までの人生の中で自分は感情を押し殺していた、閉じ込めていたのだと。同時に昨年まで何も手がかからなかった長女が最近とても手がかかる。でもこの子もやっと感情表現しだしたのかと思えるようになった。この気づきはとても大きいと思っている。昨年までとの大きな違いにもしアトムに来てなかったらどうなっていたかと思うとゾッとする」とBさん「人生の中でこんな窮地に立たされた年はなかった。懇談会で話ができて励ましてもらえて、やっとなんとか持ちこたえられた。当たり障りのないことしか話せない関係だったら、我が家は今頃どうなっていたか、きっと今の自分はない」言葉につまりながらのCさん。それぞれのアトム生活を振り返っての重みのある言葉が続きます。

入園当時どの保護者も「人との関係ウットイ」「他人なんか信じられない」と言い挨拶さえまともに交わさない間柄でした。しかし懇談会を重ねるごとにお互いに親密になり、今ではクラス懇談会以外に多様な自主懇談会が開かれています。「スリングの会」は育児休業中の母の集まり。「危機一髪の会」は夫婦の問題を話し合う集まり。「かわうその会」は子どもとの接し方、とくに叱り方、虐待にならない方法を考える会です。この会で夫婦の危機を乗り越えたり、虐待連鎖を断ち切ったり、家族生活の危機の支え合いが生まれています。

「職員会議」という「共同学習」

こうした保護者同士を結ぶ役は、さまざまな家族、子育て情報を知る立場にある保育士です。アトムは20代から50代まで29人の職員がいますが、保護者より年齢の若い保育士、それも人間関係苦手とする保育士も親の支援に奮闘しています。月1回4時間の職員会議が、職員の共同学習の場です。子どものこと、保護者との対応、担任間のトラブルなど日々起こる問題をみんなで話し合い、考え合うことで困難な問題にも立ち向かっていけるのだと思います。

苦手なこと、得意なこと人それぞれです。保育士資格があるからなんでもできるということはないのです。職員同士支え合える関係がなければ困難な保護者には立ち向かっていけません。特に学生時代イジメを受けた経験のある職員が苦手な人間関係にチャレンジしている姿は若者の可能性を教えてくれています。

8月の全国集会「いま親としてなにが大事?親が育つ場づくり~「『家庭教育支援』ってなあに」分科会は、この報告の舞台、アトム共同保育園が会場です。そして本稿の中に登場した親、保育士たちも参加します。

6月の職員会議報告 

今月はゲストもいなくて、報告事項も少なかったので【3】の話し合いにたっぷりの時間をかけました。

【1】6月2日(土)に祖父母交流会が行われました。53家庭80名の参加でした。

例年通り子どもと遊んでビデオも見てもらった後、今年はクラス別に集まりおやつの試食も兼ねて担任とゆっくり懇談をしてもらいました。おおむね好評な感想をいただきました。今後も行事がマンネリ化しないように内容を検討してより楽しく、良いものにしていこうと思います。

【2】今年の縦割り保育は“いろいろあそびの日”と名付け、6月13日に1回目を行いました。昨年の反省を元に、4,5才担任4人がそれぞれ 違う遊びを4パターン子どもに示し、子どもがやりたい遊びを自由に選んで遊ぶやり方にしました。子どもの反応は、担任の 示す遊びに多く集まりましたが、無理なく楽しめていたようです。7月も行う予定です。子どもの様子や変化を楽しみに見てい きますね。

【3】子どもの個性と感情表現を話し合った後、職員の個性と感情表現も出し合いました。

“自分の目指す保育士”をテーマに話しました。<子どもの気持を理解できる><親や子どもが安心できる><広い視野で物事をみる>などで、みんなそれほど大きく違いませんでした。ただ、職員の気質や性格はそれぞれ違うので、目標に向かって自分の弱点を意識して努力していく所は一人一人違います。努力する所をはっきり意識してやるためには、自分の個性や感情表現を出し、自分を見つめ直し、同僚にも理解を深めてもらうことです。

こんな話し合いを繰り返す中で自分と向き合ことが目指す保育士に近づく道かと思いました。

【4】町内の小学校の先生が見学に来られました。

4年前に教師の新任研修をアトムでした先生です。日頃仕事で悩む中、アトムの職員会議を見学したいと来られました。学校でも、自分の思うことは半分ぐらい伝えられるようになってきて、しんどさも伝えられる状況になってきているとのことでした。

子どもには気持の伝え合いを大事にしているのに、大人はそれがなかなかできない現状です。子どもの手本となれるためにやはり【3】のようなことは大事だと思いました。

おしらせ

○給食室  
 ☆夏バテ予防には・・・
 ☆1日にどれくらいの野菜をとればいい?

○夜間室 
 ☆シャワーの様子

○いちご組
 ☆0歳児のかみつきについて
 ☆最近のいちごっこの様子・食事や排泄について
 ☆お外遊びの様子

○もも組  
 ☆避難訓練・もも全員でお散歩の様子
 ☆トイレに行ってます!排泄の様子

○ばなな組
 ☆2歳児の遊びの様子をまとめます
 ☆今月のエピソード一人ひとりの様子
 ☆クラス懇談会の報告

○ぶどう組
 ☆みんなで椅子とりゲーム
 ☆お散歩へいってきた様子

○すいか組
 ☆トトロの森へいってきました!
 ☆グループ代えのおしらせ
 ☆懇談会報告

○みかん組
 ☆遠足のエピソード
 ☆大人数・少人数の報告
 ☆懇談会の報告

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6月号 巻頭文

「親子まつり」「運動会」のネーミング考えて下さい。  市原 悟子

5月13日(日)2回目の「親子まつり」が行われました。

アトムには現在124世帯、子ども152名が在籍しています。当日参加人数は90世帯115名でした。子どもたちはお父さん、お母さんと楽しめてとてもうれしかったと思います。どの子も笑顔満面でしたね。

「親子まつり」も2回目ですが、大人のリレーは盛り上がりますね。

昨年はカーブで転倒者続出だったので、今年はトラックを広くしたのですがまだまだ広げなくては・・・カーブを曲がりきれなくて、転倒しかけた人が続出でした。

日頃、運動不足の大人が多いので、短距離でも翌日筋肉痛で大変だったようですね。仕事にも差支えが出たのではないでしょうか?

職員も足を引きずりながらの人が多かったです。お疲れ様でした!

来年は日程を変更します。

5月の毎日曜日は『クリーン熊取』となっていて地区により日程が違うので、「親子まつり」を日曜日に設定するのは無理があると判断しました。

来年は土曜日に取り組みたいと思います。

開始時間も30分遅くしても11時には終了できる見通しがもてましたので9時30分開始とします。

「親子まつり」と言っても内容は運動会的で「まつり」のイメージとは違いますね。

同様に9月に取り組む「運動会」もどちらかと言えば日頃の遊びの様子をグラウンドで再現するような内容なので「生活発表会」的です。

もっと内容に即したネーミングに変更したいと思います。

アイデア浮かんだ人は日報に書いて知らせてください。

是非ぜひ考えてみてください。よろしくお願いします。

職員会議の報告        岩木陽子

今年度4月からの職員会議は、新しいやり方として、アトム以外で働く人をゲストで来てもらい、外部の様子やアトムはどう映っているか?などを聞く時間を設けました。会議時間4時間中、1時間位を当てています。外部の人の生の声を聞き自分達の視野を広げたいと思います。

【4月のゲスト】 熊取町役場子ども家庭室の瀧本さんの話しを聞きました。仕事は熊取の子ども状況を捉えて対応するまさに子育て最前線の内容です。話しは瀧本さん自身の生い立ちから、今の子どもに何が大事なのかということまで中味の濃い話しでした。ありがとうございました。

【感想】 5月の職員会議では瀧本さんの話を聞いての感想を言いました。おおかたの職員は自分たちの役割や責任の重さを感じていました。幼児期だからこそ自分をさらけだし、子どもの本質が見えやすいので、その時に的確に子ども理解をしてやることが重要!と言う瀧本さんの話しは、理屈ではなくて、今の子どもや親の生きにくさを生身で感じている人だからこそ話せる重みを感じました。

【5月のゲスト】 中川さん(バナナ組のふみちゃんの母)に子どもが虫さされや怪我をしたときの処置の仕方を教えてもらいました。中川さんは看護学校の教員をしています。

保育士が二人一組になり、実際に子どもが怪我をしたと想定して処置の仕合いをやりました。それを中川さんに見てもらい、もっとこんなやり方が良いとか、反対に避けた方がよい処置の仕方などを具体的に目の前で分かりやすく教えてもらいました。

私達も普段から怪我などの処置はしているのですが、想定外のことが起るとパニックになりがちです。落ち着いて対応できるように、そしてとっさの時にも処置の仕方が身についているようにしたいと思います。一人一人の保育士さんの動きがおもしろくて、性格も出てたかなぁ・・・と後日中川さんが話してくれました。楽しんでやってもらえたようでした。ありがとうございました。

【4,5月の保育の振り返り】

私達は自分の保育を振り返ると、どうしても“できたこと”より“できなかったこと”の方が心の中に残り、保育に落ち込むことがあります。今回はそんなことではなくて、<こんなことがうれしかった>とか<自分の保育に手応えを感じた>といったプラスに思うことを言い合いました。

昨年みかん組(年長児)を担任した田丸・泉の二人の振り返りは、昨年の経験(特に苦労や悩み)が今年の保育に生かされていました。悩んだことが報われる仕事をしているのだなぁ・・とあらためて嬉しい思いで聞きました。

まだ、手応えを感じるまでいかない保育士もいました。今はしんどく感じても、来年の3月には“担任してよかった!!”と思えるように、親からも“担任してもらって良かった!!”とそう感じてもらえるようにと思います。そのためには、しんどさから逃げないことを昨年のみかん組担任二人が証明してくれたように思います。

おしらせ

○給食室  
 ☆食中毒の季節、予防のあれこれ
 ☆クッキングの様子(みかん組と)

○夜間室 
 ☆懇談会のある夜間保育の日

○いちご組
 ☆ウッドデッキができあがりました!
 ☆友達どうしのかかわりができてきました
 ☆こんなことができるようになったよ!一人ひとりの様子

○もも組  
 ☆おべんとうの日の様子
 ☆保育士のあるひのつぶやき
 ☆もも大グループの様子

○ばなな組
 ☆一人ひとりのおもしろエピソードをお知らせします

○ぶどう組
 ☆家からもってくるおもちゃについて、おしらせとお願い
 ☆おべんとうの日の様子
 ☆3歳児の特徴、カリキュラムから

○すいか組
 ☆こどもたちのあれこれエピソード

○みかん組
 ☆たてわり保育のことについて
 ☆保育の工夫をしています
 ☆クラス懇談会の報告

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5月号 巻頭文

子どもの習い事とその時期         岩木陽子

新年度がスタートして1ヶ月が過ぎました。この間0~1才の新入園児の泣き声が響き渡っていました。新しい環境にワクワクする子もいるけど、小さな子はまだまだ不安で一杯なのだと思います。

4週目に入りようやく泣き声のトーンも落ち、確実に慣れてきています。子どもの順応性はすごいなぁと改めて感じるこの頃です。

4月になり私もプライベートではありますが、新しい事にチャレンジしています。

3日坊主にならないようにお金も先払いし、家族の反対も押し切ってやり始めました。

でも・・・実はもうギブアップしそうになりました。娘に「しんどーい!」と愚痴ったら

「お母さんが決めたことやで」と言われ、たしかに・・と思いつつ、「53才から初めてるんやもん!若い人のようにはいかんことは百も承知や」と気持を立て直し、半ば意地とお金がもったいないのとで続けています。

そんな最近の私が思うことは、人は“自分で何かをしたい!”と強く思えば思うほど自分の気持をコントロールさせながらやろうとするということです。

意地を貫いたり、自分にハッパをかけたりして気持を立て直しながらです。

反対に自分で思わなければなかなかそんな力はでないのでしょう。

娘の子育てにもそんなことを感じたことがあります。勉強につまずいていた小学校2~3年のころに塾に行かせたのですが、全く効果がなく、いやいやだったようです。そんな状態だったのに、急に夜遅くまで勉強しだすということがありました。

高校で進路を考えた時にやりたい仕事があったからです。まわりから“どうせおまえは無理や!”という視線を感じて余計に意地になったようです。そんなものか・・とこの時に強く実感し、親として今までの心配はなんだったのか・・と力が抜けました。

今、幼児期の子どもを取り巻く環境の中で沢山の習い事があります。英語教室・スイミング・ピアノやお勉強の類まで本当にいろいろとあります。

習い事をしている子どもの中には、自分からやりたいといってしていることもあるでしょうし、親自身それが苦手で苦労したから子どもにはそんな思いをさせたくないということからさせていることもあるでしょう。

どんな場合でも子どもが楽しんでいたらそれはそれでいいのかと思います。子どもにはどんな可能性があるかわからないし、親がそのきっかけをつくってやりたいという親心があることもよく聞きます。

以前、体操を習っていた5才の子どもの親が「やめたがるんやけどうちの子根性ないわ・・」と心配していました。また、飽きたらつぎからつぎと新しいことを習いたがる子どもに困っている親もいました。でも、これは子どもにしたらしかたのないことです。

子どもは大人のように自分の気持をコントロールする力は弱し、目的をはっきりさせてそれに向けて頑張ることも、気持を持続させることも無理があります。はいはいの赤ちゃんに歩くことを求めているようなものです。

無理があるのに、頑張っている子どもがいるとしたら、きっとお母さんの喜ぶ顔が見たかったり、先生に叱られるのがいやでだと思います。そしてそれを子どもは自覚できていません。

私が今チャレンジしていることは私自身がそうしたいと自覚して自分にハッパをかけながらやろうとしています。それは、わたしが大人だからです。

娘の勉強にしても、目的を自覚できたからこそやれたのでしょう。そんな年齢に達していたからだと思います

幼児期には無理なことでも、自分に目標がもてるようになれば気持をコントロールさせながら自分のために力が出せるのだと思います。

親はそれまであせらず待っててね!と娘が教えてくれた気がします。

幼児期の習い事を否定するつもりはありません。

大事なことは、今の子どものレベル(発達)で子ども自身が楽しんでいるかどうかだと思います。

大人は、期待をかけず、根性付けるためと意気込まず、そして子どもに振り回されずに習い事をさせてやることだと思います。

人は、どんなときもいくつになっても“自分がこうしたい”と思えばその時にはじめて自分の力がだせるもの!それには遅すぎるなどということはないとそう確信して、今をあせらさずに子どもを見つめていきましょう!!

【お願い】

① 駐車場での子どもの動きに細心の注意を払って下さい。時々ヒヤリとする場面を見かけます。事故が起きてからでは手遅れです。みんなで気をつけて下さい。お願いします。

② アトムの駐車場の前に横断歩道があります。そこに駐車するのは絶対止めましょう!!

地域の方から再三注意を受けています。交通マナーや社会的マナーを私たち大人が守らないと子どもが守れるはずがないのです。

③毎月第4土曜日の職員会議の日の利用にご協力ください。仕事以外で利用される方は家庭保育にしていただくと助かります。午前9:00から午後1時までの4時間を使って職員会議を行っています。会議では子どもたちのこと、保育のありかた、職員間のコンビネーション、研修などを行っています。とても貴重な会議ですので、保育担当職員を最小にし、1名でも多くの職員が参加できるようにご協力をお願いします。

保護者会から園庭の砂をプレゼントしていただきました。大喜びの子どもたちでした。

本当にありがとうございました。

おしらせ

① 親子まつりは5月13日(日)です。この日は地区によりクリーン熊取の日となっています。全地区掃除の日が同じであれば、親子まつりの日程を変更するつもりでしたが、地区により違うことがわかりましたので、変更なく行いたいと思います。よろしくお願いいたします。

② 5月は「母の日」6月には「父の日」がありますが、家族形態も多様化していますのでアトムでは3月9日に「サンキューの日」として母、父に限らず感謝の気持ちを表す日として取り組むことにしています。3月までお待ちください。

③苦情処理委員を設置しています。遅くなりましたが、以下の4名です。何なりとお聞かせください。

市原悟子・金石愛子・岩木陽子・林明子

職員会議の報告              岩木陽子

今年度4月からの職員会議は、新しいやり方として、アトム以外で働く人をゲストで来てもらい、外部の様子やアトムはどう映っているか?などを聞く時間を設けました。外部の人の生の声を聞き自分達の視野を広げたいと思います。

【4月のゲスト】 熊取町役場子ども家庭室の瀧本さんの話しを聞きました。仕事は熊取の子ども状況を捉えて対応するまさに子育て最前線の内容です。話しは瀧本さん自身の生い立ちから、今の子どもに何が大事なのか・仕事で強く感じていることまで中味の濃い話しでした。ありがとうございました。

【感想】 5月の職員会議で瀧本さんの話を聞いての感想を言い合いました。おおかたの職員は自分たちの役割や責任の重さを感じました。幼児期の子どもは自分をさらけだし、子どもの本質が見えやすい。その時にしっかりと子ども理解をしてやることが重要!と言う瀧本さんの話しは、理屈ではなくて、子育てのことを身体で感じている人だからこそ話せる重みを感じました。

【5月のゲスト】 中川さん(バナナ組のふみちゃんの母)に子どもが虫さされや怪我をしたときの処置の仕方を教えてもらいました。中川さんは看護学校の教員をしています。

保育士が二人一組になり、実際に子どもが怪我をしたと想定して処置をやってみました。

それを中川さんに見てもらい、もっとこんなやり方が良いとか、反対にこの処置だけは避けるといったことを具体的に目の前で分かりやすく教えてもらいました。

私達も普段から怪我などの処置はしているのですが、想定外のことが起るとパニックになりがちです。落ち着いて対応できるように、頭の中だけでなくとっさの時に身体が動けるようにこんな形でやりました。一人一人の保育士さんの動きがおもしろくて、性格も出てたかなぁ・・・と後日中川さんが話してくれました。楽しんでやってもらえたようで良かったです。ありがとうございました。

【4,5月の保育の振り返り】

自分の保育を振り返ると、どうしてもやれなかったことに思いがいき、自分の保育に落ち込むことがよくあります。今回はそんなことではなくて、<こんなことがうれしかった>とか<こんな保育に手応えを感じている>といったプラスに思うことを語り合いました。

昨年みかん組(年長児)を担任した田丸・泉の二人の思いは、昨年の経験(特に苦労や悩み)が今年の保育に生かされているようでした。悩んだことが報われる仕事をしているのだなぁ・・とあらためて嬉しい思いで聞きました。

まだ、手応えを感じるまでいかない保育士もいました。今はしんどく感じても、来年の3月には“担任してよかった!!”と思えるようになって欲しいし、親からも“担任してもらって良かった!!”とそう感じてもらえるようにねがいました。

おしらせ

○給食室  
 ☆21日はおべんとうの日です!
 ☆給食室に入っての1ヶ月 スタッフの感想

○夜間室 
 ☆夜間保育の遊びの様子

○いちご組
 ☆4月のいちご組の様子
 ☆いちご組第1回クラス懇談会の報告
 ☆いちごちゃんの1ヶ月

○もも組  
 ☆4月のもも組の子どもの様子
 ☆5月のおしらせなど
 ☆クラス懇談会の報告

○ばなな組
 ☆ばなな組1日の風景
 ☆2歳児の特徴、心の発達をまとめました
 ☆クラス懇談会の報告

○ぶどう組
 ☆5月の取り組の様子
 ☆ぶどう組のこどもたちの様子
 ☆クラス懇談会のおしらせ

○すいか組
 ☆こども一人ひとりの様子
 ☆第1回クラス懇談会のおしらせ

○みかん組
 ☆4月の取り組の様子、これからの予定
 ☆一人ひとりの様子

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4月号 巻頭文

2007年度がスタートします。どうぞよろしくお願いします。

2007年度は新しく34名を迎え入れて、児童150名、職員29名でスタートします。 

各クラスの子ども数と担任を紹介します。  *=新入園児 太字=責任者

いちごぐみ 12名  *10 【亀地亜由美・仲嶺真弓・長野麻美=新人】

ももぐみ  24名  *12 【池本美和・南真紀・久保創太・谷奥奈津子】

ばななぐみ 24名  *4  【吉本忍・田丸あけみ・上野由美子】 

ぶどうぐみ 28名  *5  【鳥羽美奈子・山本知輝】

すいかぐみ 29名  *1  【市原泉・岩出京子】

みかんぐみ 33名  *2  【谷野則文・上原峰子】

休暇代替フリー        【小松純子・梅本あゆみ・松藤美和】

夜間保育           【大浦由美子・中川知子】

給食             【金石愛子=副園長・木場浪子・川中三和】

掃除             【山田キミ子】

事務             【林 明子・原田博子=新人】

総括主任、副園長       【岩木陽子】

園長             【市原悟子】

あらためて自己紹介昔話から・・      市原 悟子

アトムは新しくスタートして5年目を迎えます。私は旧アトム(アトム共同保育所)ができて10年目の1979年にアトムに就職しました。その2年前に京都大学の中にある風の子保育園を退職して泉佐野に転居、泉佐野の公立保育所でパート職員、市役所の短期事務をしながら正職として働けるところを探していたので声がかかったときにはやっと就職できるとホっとしたものです。

その当時は0,1歳児16名に職員5名の小さい所帯の保育所でした。

場所は京都大学原子炉実験所の西部宿舎の奥にあるプレハブの建物、保護者は原子炉職員、教職員、役場の職員とほとんどが公務員なので保育時間も公務員の9:00~17:00に合わせた、8:45~17:15まででした。現在のような「懇談会」「アトムっ子」「日報」「職員会議」などはなく、何も無いとこから作り始めたのです。

給食調理員を雇い入れる費用がないので、食事(離乳食)は、各家庭が自宅から持参。朝の忙しい時間帯に離乳食作りをして鍋ごと持参、果物をパックごと持参の人ありとユニークでした。毎日の食事作りの慌しさをなんとかしたいとお母さんたちが懇談会で考えあい、自分達で当番制での食事作りが始まりました。その後「給食をアトムで作って欲しい」「調理員を雇い入れよう」と保育料を値上げして実現。

ひとつひとつをみんなの総意で作り出す喜びと同時に我が家では家事、育児を一人でやらなければならない状況だったので時間との戦いの日々でした。夜遅くまでの会議はほぼ毎日。土、日は行事と家で過ごす時間よりも圧倒的にアトムで過ごす時間が多く、若いからできたことだとつくづく思います。

一人娘の体調管理が必然的だったので(休暇要員がいないので一日も休めない)早寝、早起き、人参+りんごジュース、風呂上りの水掛は徹底しました。私の念力か、たまに熱を出しても週末、医者からカルテの日付が空いていると不思議がられたほど病気をしない元気な娘でした。

娘は0,1歳とアトムで育ち、2歳児からは泉佐野の公立保育所。夜の会議の時には保護者の家で夕食、風呂、時には宿泊まで世話になりました。娘が3歳児の時、夜遅くの会議の帰り半ドアに気づかず後部座席に乗せていてカーブで振り落とす一歩手前、引きずって走るというゾッとするような出来事もありました。当時の熊取はまだ新興住宅がなく夜間走行の車が少なかったので大事に至らなかったのだと思います。

16名の定員が毎年オーバーするほど入所者は増えるのに社会的にはまだまだ保育所に対して、働く女性に対して否定的でした。役場に補助金の増額交渉に行くたびにアトムは必要悪。

女性が働くことは育児放棄、親が贅沢したいために子どもを犠牲にしていると言われました。

役場の職員の私たちに対する視線は厳しかったです。現在の子育て支援、保育所の充実の施策に時代の大きな変化を感じます。あれから28年アトムの世帯は大所帯となり、保育時間は7:00~22:00まで、給食、保育内容は全国に知られるほどになりました。2003年7月にNHKスペシャル『裸で育て君らしく』(2002年度の5歳児の1年間ドキュメント)が放映されたことをきっかけに、以前の保育所の場所から移転しているにも関わらず現在でも全国から見学者が訪れます。最近は短大の先生、幼稚園の先生が多くなっています。

アトムの保育

「従来の保育所と違いますね」「保育士の気負いというものがなく、子どもに対して自然体でとてもリラックスして接している感じがします」「子どもにとって大人同士のかもち出す雰囲気は大きく影響するでしょうね。見学する私たちも自然体でいられました」先日見学に来た人たちの感想でした。

子どもにとっての保育所生活を考えてきた私としてはこのような感想を聞くたびにうれしくなります。

アトムで2歳児保育は1989年、3歳児保育は1993年、4,5歳児保育を実施したのが1994年です。保育の対象年齢を広げるたびに「良い保育とは何か?」を保護者と共に議論してきました。『何かができるようになることが能力を伸ばすこと』『みんなにそれを認めてもらうことが自信につながる』『大人の言うことを聞くおとなしい子が良い子』そんな子どもになるような保育、しつけが重要と一般的に言われていることに疑問をもっていました。

多くの保育所や幼稚園で実践されてきた保育とは違うものをしないといけないのではないかと思っていました。他のところでやっている実践をそのまま模倣しない。模倣でなくアトムに見合った実践を作らなければと強く思っていました。

議論の的は自分たち=大人の育ちを振り返り就学前体験して良かったこと、体験しなくても良かったことを出し合い人間の育ちに必要な体験、今の子どもたちに必要なこととは何かを出し合ったのです。

①自然の中で思いっきり遊ぶこと。

②自己表現と友達理解

2点の体験を是非子どもたちに体験させたいという結論でした。

今までの実践とは違うものを作る必要があると思ったのは、ここ10年で未成年のあまりにも痛ましい殺人事件が相次いだからです。事件をおこした人たちの子ども時代はどんな生活だったのだろう。のんびりと安心して楽しく過ごせていたのだろうか?子どもは自分の意思を表現できていたのだろうか?親子関係は良好だったのか?家族の生活はうまくいっていたのだろうか?親には弱音や愚痴、悩みを相談できる友達が何人いたのだろうか?これらの条件が揃っていたら事件を起こすことはなかったのでは・・・と思うのです。

私たちの子ども時代とは随分違う環境の中で今の子どもたちは生活しています。大人の時間に合わせた生活時間、小さい年齢から親の期待を背負っている、本来は自分のしたいことをしたいようにできる、叱られても叱られてもお構いなく同じ事を繰り返し、やっと気がついてそれを許されるのが子ども時代だったはずなのに、今は子ども時代を大人が奪ってしまっているように見えます。

事件を起こす背景には複雑な事情が絡んでいると思いますが、同じ年代の子どもたちが「事件を起こした子どもの心情はよくわかる。自分もし兼ねない」との感想を聴くと何かに追い立てられているしんどさ、大人への恨みなどは共通しているのではと思います。アトムでは子どものペース、子どもの気持ちを汲み取る。

子どものしたいことしたくないことを遠慮なく言えるような大人との関係を大事にしています。0歳児から長時間過ごす子どもが多いので子どもにとっての私たち大人に対する安心感は大きな比重だと思います。他人への安心感を実感することはその後の人間関係にも大きく影響するのではと思います。

行事について

年間行事予定表を失くさないように保管しておいて下さい。

行事は基本的に子どもと大人が共に楽しめるような内容を考えてつくっています。

他の保育所や幼稚園で年度末に行われる生活発表会(劇、歌、踊り、楽器演奏等)は行事に入れていません。

「是非、やって欲しい」との保護者からの要望もありますが、取り入れていません。

発表するにはそれなりの準備や練習が必要だと思います。それは見る側の期待があるのでその期待に沿うような内容を考えるからだと思います。準備や練習それらを楽しめたら良いのですが目的意識がまだはっきり自覚できない就学前の子どもたちには、大人主導の指導を入れないと無理だと思います。私は保育園時代には人に見せるために練習する時間をとるよりも自分の遊びたいこと、したいことをする時間に使うことが重要だと思っています。

最近の子どもの実態を見て、思春期に思い悩み、自己肯定感が少ない、又は自己肯定感をもてなく、リストカットや薬物依存になるケース、やる気の欠如の原点は何かを考えた時、すでに幼児期の就学前の段階から出来栄えを気にしたり、大人からの評価を気にしてオドオドした子どもの姿を目にします。

早い段階から評価や競争の体験を多くしていることも悪い結果になっているのではと感じます。幼児期では自分のしたいことを目標にして、その為に自分で努力してその結果に対して自分で喜べる体験をさせたら良いと思います。

友達と共に遊ぶことも、自分ひとりで楽しむことも同じくらい大切な時間だと思います。

現代は全てにおいて焦らされ、急がされて、自分の思いを温める時間を持てないのではと心配になります。小学校に入学すれば、行事や全てがみんなと同じことを一斉に行う生活になります。子どもたちもよくそれはわかっていると思います。だからせめて保育園時代は小学校ではできないことをさせてやりたいのです。子どもは遊びが学習なのです。

生活発表会は取り組みませんが運動会では日頃の遊びや自分のしたいことを子どもたちが見せてくれますのでお楽しみ下さい。

大人の行事としては特にクラス懇談会を重要視しています。すいか、みかん組は他のクラスより回数を多く予定しています。お父さんたちも参加できやすいように数回土曜日の懇談会の時間を午後4:00からに設定しています。懇談会は子どものこと、大人のことを話す場、子どもを育てる大人同士が子ども理解をするための場です。何か問題があるから話すのではなく、日頃ゆっくり話ができないので、懇談会という場を設定していますので、多いに活用して下さい。

新入園児の保護者の方は就学前の小さい子どものことで何を話しするのだろうと疑問をもたれると思いますが、日頃の些細な子育ての悩み(こんなことするのうちの子だけ?私の育て方これでいいの?全然言うこときかないんやけどどうしよう等)を話してもいいのです。   

子どもの対応についてはプロと言われても保育士も日々悩みながらやっていますので、保護者の方と一緒です。保育士と保護者の関係は上下ではなく、子育てを共にしている仲間と思っていただければと思います。多くの保護者の方から「懇談会で他の人の話を聞いてとても考えさせられた」「大人になってゆっくり、話したり考えたりする時間がなかったから懇談会が新鮮だった」「人前で話すことが苦手なので参加しなかったけど、最後に参加して自分が予想していたような緊張感などなくとても楽しかった。もっと早くから参加しておけば良かった。後悔!!」との感想が聞かれるほどです。是非参加して下さい。

金石愛子のプロフィール

園長提案により、事務室メンバーの自己紹介を今月はさせていただきます。

副園長と栄養士をしている金石です。戦後生まれ、団塊の世代です。

25年前、大阪南部は岸和田・貝塚と岬公園しか知らなかったのに、熊取にマイホームを買うことになり、今ではすっかり水ナス大好きな<泉州のおばちゃん>になりました。

引っ越して2年目、金石宅(アトムから徒歩3分)のお隣が、アトム共同保育所(旧アトム)の保護者で、保育補助の短時間パートを探しているということで、子供好きな私が候補に上がりました。

最初は一日交代の3時間パートで、そのうちアトムにもっと関わりたくなって、お料理が得意なことから、給食作りを担当することになりました。

正に趣味と実益をかねた給食調理は私の天職だと思えるほど、自分の思うように腕をふるい、充実した毎日でした。

京都大学原子炉実験所の職場保育所として誕生したアトムですが、共同保育所として最高90人ものこどもがいた年もありました。認可の話が現実化して来た時、今の給食を新しいアトムでも作りたいと思い、一代決心して栄養士資格をとることにしました。

43歳の春、アトムを2年間お休みして、岬の栄養士学校に入学しました。

同級生は25歳年下の丁度-我が息子と同じ年の子達でした。

2年間で全へそくり(300万円位)を投資しての留学でした。どの学生より、学習意欲に燃えたオバサン学生でした。授業はいつも一番前のど真ん中の席、先生に質問ぜめ、「先生その漢字間違ってます・・・」てな調子で、時には、授業中おしゃべりばかりしている女子学生を注意し、大喧嘩になったり・・・。

お金がもったいないので、オバサンは決して試験で欠点等とらないのです。(追試にお金がかかるので)お陰で、卒業式には大阪府知事賞をいただきました。

(実は、卒業式には保護者として、市原園長と山本会長理事が出席してくれました)

2年後アトムに復帰し、大好きな給食作りにまた励むことができました。

24年間のアトム生活の中で、実に多くの子供たちとのやりとりがありました。

18年前、重症のアトピーのベビー〔女児〕が入所してきました。あまりにも数値が高くて、米も食べられなくて、雑穀(あわ・ひえ・きび)や低タンパク米(お米の周りを削った米)の回転食で、まな板・包丁・鍋等すべて彼女専用のもので調理しなければなりませんでした。その彼女が、先日アトムに顔を見せてくれました。18歳のお年頃の素敵な娘になっていました。

将来は栄養士を目指しているそうで、短大の栄養科を合格したと報告してくれました。自分は、アトムの先生達のお陰でこんなに大きくなれたことがわかったから・・・と言ってました。私がこの仕事をしていて最も幸せに思える瞬間です。

給食室の片隅でプロポーズをしてくれた男の子も今は、15歳、いい青年になっていました。

そんな楽しい子供との思い出がいっぱいある、私のアトム人生です。

後3年、健康が許されるなら、楽しくアトム給食を作って最終章としたいものです。

副園長と主任を兼ねている岩木陽子です。

1953年(昭和28年)滋賀県で生まれました。熊取に住んで22年、ここで子ども二人を育ててきました。アトムとの出会いは、18年前に下の子どもが公立保育所に入れたのがきっかけです。

独身の時に無資格で保育園に勤務していたことがあって働いたのですが、どうしてもアトムで働きたいというこだわりはありませんでした。それまでは専業主婦で、働きだして家のことが気にかかりました。仕事はパートと割り切って時間が来たら帰っていました。

“5時までおんな”と当時流行のフレーズがばっちりはまるようなスタートでした。

そんな私のアトム生活を振り返ると、全く想定外な事が3つあります。

①アトムで18年も働いてること
②41歳で保育士資格を取得したこと 
③管理職でいること

36歳で仕事を始めた時は、こんな50歳代が待っているとは思いもよりませんでした。

18年もいるのはなぜ・・・

アトムで働きだすと“こんな人初めて見るわ”“こんな関係はじめてや”“こんな考え方あるんや”とどれもがそんな感じで私の中に入り、そこにとまどいながらも惹かれて今になったのだと思います。

私の価値観は“くさいものにふた的でも丸くおさまること”それが良いことだと思っていました心の中で感じていることや伝えたほうがいいこともすべて、それで波風が立つのなら黙っておこうと思いました。

“伝え合いながら、本音の関係作りをしていく、感じたことを表現しながらお互いを理解し合う”それがアトムでした。それまでの私の考え方とは180度の違いにとまどいました。でもとても新鮮に感じました。自分の弱点を指摘されるたび、それに納得しながらも「もう、今更そんな自分と向き合うのはいやだ」と「そこと向き合ったら自分のためになる」とそんな気持の葛藤を繰り返しました。

「もう仕事やめるで!」と何回も家族に宣言して、あきれられたこともありました。それでも18年間つづけたのは、“自分の成長のためになることをしている”と思っていたからです。

38歳でスタートした勉強・・・

保育士を続けるために、通信教育で保育士資格を取りに行きました。通信はこつこつの積み重ねです。あまりこつこつタイプではない私ですが、その時は一発勝負の国家試験よりも、なぜかこの方法を選びました。

毎日勉強に時間をとられるのがいやでしんどくて早く終わらせたかったです。学生時代と違い勉強は新鮮で結構楽しく、吸収も違いました。同世代の友人もできました。

思わぬ収穫は、子どもに勉強せい!とがみがみ言わなくても、私が机に向かっていると自然に子どもも向かっていました。“親の背を見て子は育つ”とはよく言ったものです。

保育士をして・・・

働きだし3年目、パート気分も抜け出した頃に4歳から5歳にかけて2年間持ち上がりの一人担任をしました。この時がおおきな転換期でした。保護者の半分は保育士や教師などでした。そんな人はみんな賢く見えて、日報のやりとりもむずかしかったです。専業主婦上がりで資格もやっと取れたばかりの私に保護者も不安だったと思います。

この時に保護者から沢山のことを投げかけられ、悩みながら考えてきました。今振り返ると“保護者にきたえられる”というのは、この時が始まりです。

その後担任したクラスの保護者とも幾つかのやりとり(トラブルも含め)をして、それがより私を保育士として育ててくれたのだと実感しています。

また、子ども達には“気持は伝えなわからへんよ”とよく言い聞かせました。がその事は私自身にも言えることで、葛藤しながらの保育でした。子ども理解ができずに悩んでいた4歳担任時代に一人の子どもですがその子が理解できたと感じられたことがあました。その時のうれしさは鮮明に覚えています。それがきっかけで子ども理解がすすんでいったように思います。

子育ては、理屈ではなくて人の心が入っているかどうかだと思い、私は私の心を子どもに通じ合わせればよいと思えました。上手くいかないことも沢山ありましたが、ありのままの私で子どもにぶつかれたのは、そう思えたからでした。

また、職員集団は保護者や子どもに鍛えられる私を見て、課題は課題として指摘しながらも、責任を押しつけるということはありませんでした。これがなかったら私はとっくに仕事をやめていただろうと断言できます。

我が子の子育て・・・

娘を二人育ててきました。上の子は育てやすく、下の子は育てにくい対照的な子どもでした

特に、下の子どもとは相性も合わないのかよく衝突をしました。この子に親としての自分を試されることが多かったです。

どの親もそうでしょうが、思春期には心配の種が沢山ありました。6~7年前にその時の親の気持を「他人ごとでしょうが・・・」というテーマでアトムっ子に書きました。

*“ピアスをしているのですが・・・”といきなり学校から連絡を受けた時の親の気持

*“お姉ちゃんのお古の体操服はいやだ!”とごねて学校を休んだ日のこと

*何万もするブランドものをお年玉で買っていた時の親の腹立ち・・・などです。

アトムの保護者は、まだ子どもが小さい年齢なのでピンとこないでしょうが、そのうち来る思春期の我が子に向けて“子育てに何を大事にするか”を考える機会を投げかけたくて書きました。

今、成人した我が子にその時の事を話すと苦笑いをしています・・・・。

管理職として・・・

アトムが認可されたと同時に主任になり、何をどうしていいのか・・・でスタートして4年目が過ぎました。何かが起るたびに反省することの多い毎日です。(けっして謙遜ではなくて・・・)

主任としての評価は、2月の職員会議でみんなから聞きました。

結局、私は私としての評価しかなくて、気負ってもしょうがないと思えました。

私の自己紹介ということで、アトム生活を振り返りました。こんなふうに私を知ってもらったのは初めてで、つい長くなりました。

昨年からは、副園長という肩書きもついています。

ただ、どんな立場になろうとも、「もう私はこれで十分だから、このままでいい・・」という沈滞したものでは、仕事の責任が果たせないと思います。社会や環境の変化につられ親も子どもも変わっていくのを感じるたびに、それに対応していくのが大事なことだと実感するので、どんなことでも遠慮なく伝えて下さい。

一年間どうぞよろしくお願いします。

おしらせ

○給食室  
 ☆5月21日はおべんとうの日
 ☆新しい給食室スタッフの紹介

○夜間室 
 ☆新年度夜間のおしらせ

○いちご組
 ☆担任の紹介
 ☆新しい部屋の使い方

○もも組  
 ☆もも組メンバーの紹介
 ☆おしらせと、部屋の使い方のおしらせ

○ばなな組
 ☆ばなな組の担任の紹介
 ☆こんなクラスにしたいと思っています

○ぶどう組
 ☆ぶどう組グループの紹介
 ☆お願いと、担任紹介

○すいか組
 ☆あたらしいグループの紹介
 ☆部屋の使いかたの紹介、担任の紹介

○みかん組
 ☆担任の紹介とグループメンバー
 ☆4月のおしらせ、予定など

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3月号 巻頭文

2006年度一年間を振り返る            市原悟子  

2006年4月子ども161名でスタートし、(途中退、転園7名、途中入園9名)年度末163名でした。2月24日の職員会議は年度末総括を行い1年間の振り返りをしました。今年は保育室の使い方を大幅に変えて5歳児を0歳児の隣の保育室に、9月には途中入園児が多く0,1,2歳児のクラス編成を変更、1月から4歳児の子どもたちに落ち着いた空間が必要と判断し、みかん組の1室を時々使うようにしました。みかんの部屋が不足したため給食室の前の職員更衣室を保育室に作り変え使用しました。

狭い部屋でしたが子どもたちは「なんかここ落ち着くわ」と好評でした。いつもの事ながら環境の変化に弱いのは子どもよりも大人でした。

新しい試みの5月に行った『親子まつり』好評でしたので来年度もと考えています。

全体的に認可4年目で新しい職員も地に足がついてきたように感じられるのですが、保護者の方からみていかがでしょうか?

今年も全国から見学や講演依頼がありました。NHKスペシャル(2003年7月アトムの子どもたちの生活を撮った『裸で育て君らしく』)が放映されてもう4年も経つのにいまだに反響があることに驚きです。この放映は日本だけではなく外国にも放映されたので、アメリカに住んでいる私の従姉妹が驚いて連絡くれましたし、先日はイギリスに11年間住んでいて幼児教育を研究している25歳の女性があの番組を見て是非話を聞かせてほしいと見学にきました。

彼女は現在イギリスの大学院生で、将来はイギリスで保育士や幼稚園教諭を養成する教師になりたいそうです。イギリスには保育園は少なく、これから国の方針として保育園づくりを計画しているのでどんな内容の保育園がいいのかも研究しているそうです。来年1ヶ月ほど実習に来させて欲しいとの依頼を受けました。

彼女がアトムの実践に興味をもったのは、子どもの表現力、コミュニケーション能力についてだそうです。彼女は父親の仕事の都合で中学1年生の時、イギリスに行き、その時一番困ったことは自分の思いを伝えることに慣れていない日本の生活、学校だったので(言葉の問題ではない)表現を求められているのに、表現できなかったことだったそうです。だから幼児からの生活の中でこの2点を大事にしていることに共感しアトムの実践がどんな研究、学習(文献)から生まれたのかと興味が湧いたとのことでした。

表現すること、コミュニケーションの問題は子どもだけではなく、大人にとっても大事なことだと思います。今年も何件か保護者と職員間のトラブルがありましたが、表面化したトラブルは互いの考え、思いを知る機会がもてるので良いのです。保護者の人の思いを聞いて私たちにはない思いに気づかされ、私たちにとっては私たちの意図を説明する機会がもてるのでとても助かるのです。

しかし、保護者の中には当事者の私たちには直接伝えてくれないで、保護者同士で話していることも多々あったのではないでしょうか?表面化させないと何の解決にもなりません。大人が表現しない傾向が強くなってきたのではと感じています。

クラス懇談会に出られない保護者の方は特に不安、不満の解消ができないままの状態だと思いますので、直接伝えられなければ日報に書く方法で、クラス懇談に出たくても出られない人は個人懇談を申し込んでください。3月は今年度最終のクラス懇談会があります。言わなかったこと、言えなかったこと是非伝えて気持ちを爽やかにして来年度を迎えてはいかがでしょうか?よろしくお願いします。

3月末で退職します。ありがとうございました。

三宅祥子=休暇代替職員 大石あゆみ=給食室 井上広海=夜間保育担任

おしらせ

職員会議の報告              岩木陽子

総括では、
①カリキュラムの振り返り 
②子ども一人一人のまとめ
③クラスごとにテーマを決めての振り返り
以上で書きました。①と②は全クラスがまとめました
<各クラスのテーマ>
いちご・・・0歳児ならではの家族支援・自分から見た各担任
もも・・・・・保育士のコンビネーション・親支援・子育て支援・かみつき・グループがえについて
ばなな・・・気持よく過ごすための職員関係作りとは?・育児休暇の家庭支援
ぶどう・・・・3歳児の保育を振り返る・怪我から学んだこと
すいか・・・親にアプローチ出来たこと、出来なかったこと・子どもの課題に意識して関わった事例(担任同士では)指摘や認めてあげたいこと、一年で得たこと・強まった思いや弱まった思い・自分の一面が保育にプラス、マイナスに影響したこと
みかん・・・親支援(どうアプローチしたか)
夜間・・・・担任でやってきて気づいたこと、感じたこと
代替えフリー・・・フリーの役割・フリー同士の評価
給食室・・・成長曲線をチェックして・一年間の振り返り

(2)一年を振り返った話し合いでは

職員一人一人が自分の評価と管理職3人(園長・副園長<金石、岩木>)の評価をしました。

どの職員も(100%本音とまではいわないが)感じていることをそのまま語れたとおもいます。

普段は管理職が職員に注意することはあっても、反対のことは少ないです。それだけに、今回は職員の気持が聞けてよかったです。

内容は、やはりそうだったか・・・と予想出来ることから、聞いて驚いたことまでいろいろでした。

今回のように、職員が立場をこえて気になるところを言い合えることが大事だったと思います。

いよいよみかん組が卒園間近になりました。何かあわただしい日々です。「卒園を祝う会」の準備も順調にすすんでいます。今年のテーマは “一人と思わないで!いつでもとんでいくよ!!” です。困ったときはとんでいきたいという思いを込めました。

先日、みかん組の4月から東小学校に行く子どもたちと一緒に歩いて東小学校まで交流会に行って来ました。1年生の子ども達が出迎えてくれ、教室に案内してくれたり、体育館でゲームを一緒にしてくれました。そこで見たのは、アトムOBの子どもたちです。みんなの前で大きな声で“覚えたセリフ”を言う子(一生懸命覚えたのだろうなぁ・・・) 教室の中でやさしく声かけをしてくれる子(しっかりしたなぁ・・・)と、その姿にジーンときました。

来年はまたみかん組の子どもたちがこんな姿をみせてくれるのでしょう!

こんな場面に出会える私は幸せですね!!    

おしらせ

○給食室  
 ☆調理士、1年を振り返って

○夜間室 
 ☆夜間保育士の1年を振り返って
 ☆保護者の感想など

○いちご組
 ☆いちごの子ども一人ひとりの様子・成長
 ☆担任5人から1年間の感想
 ☆クラス懇談会の報告

○もも組  
 ☆ももの子ども達一人ひとりの成長
 ☆保護者からみた1年
 ☆懇談会の報告

○ばなな組
 ☆1年間の振り返り
 ☆保護者の振り返り

○ぶどう組
 ☆一人ひとりの成長や、見えてきた姿
 ☆1年間担任の振り返り

○すいか組
 ☆他人2人からすいか組証書を送ります!

○みかん組
 ☆今後の予定など
 ☆保護者からメッセージをもらいました

○フリーのページ

○番外:ぼくのだいすきなおきのしま

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2月号 巻頭文

18年ぶりの散歩             市原悟子

旧アトムの2歳児1期生(1989年2歳児保育開始88年までは0,1歳児だけ)の年末恒例親子食事会に参加しました。89年当時アトムの世帯は子ども25名ほど、職員は7名でした。2歳児で卒所なのです。私は91年まで担任をもっていましたが、その後は所長代理として事務員、用務員、渉外、休暇代替、と一人何役もの仕事を受け持ち走り廻る日々、今に至るです。

昔話に花が咲き「アトムで覚えていることはある?」と聞くと「鬼がメッチャ怖かった」「本当の鬼と思って信じていた」みんな鬼の強烈な印象を話していました。

いまだに信じているような口ぶりに大笑いしました。

今年成人式を迎える彼らに、「お別れ会の時に、20歳になったあんたらとアトムの散歩コースを一緒に散歩したいと思っていた。自分がそれまで仕事続けられるかどうかわからなかったから口に出さなかったけどなあ」と打ち明けたら、親のほうが即座に反応。

「乳母車に5~6人乗せて毎日よく散歩してましたねえ。そうだ今度はその乳母車に市原先生を乗せて、子ども達が押すというのはどうかなあ」との提案に大受け。

1月6日、官舎奥の旧アトムへ集合ということに決定したのです。

あいにく、その日は雨でした。アトムの建物は撤去されているので、草が生い茂る園庭に入り「こんなに狭いとこで過ごしていたのか?」と驚く子ども達でした。

その後雨の中、18年前の散歩コースを歩いたのです。

もちろん、子ども達はあまり覚えていないとの事でしたが、私は不思議なことに、ここでこの子が転んだ、この溝にあんた落ちて頭切った、ここで並んでオシッコさせた、この池の淵でまだ遊ぶとごね倒したあんたやったわと次々思い出しました。その話を聞いて「転んだ。落ちた。ごねた。俺って最低な奴やんか」と子ども達は大笑いでした。

散歩を終え、現在のアトムに立ち寄りあまりの違いにびっくりでした。

こんな時間を過ごせるなんて本当にありがたいなと感謝!感謝!でした。

その他にも、2歳児で卒園して現在理学療法士の専門学校に通っている子が「この姿見せたかった」とバイト先の病院の制服姿を見せに来てくれたり、5歳児まで過ごした現在中3の子ども達が今年3月高校受験終了後、一泊旅行しようと計画していたり、卒園後も元気な姿を見せてくれるのは何よりうれしいことです。

子どもも大人も気心知れた人との再会は、それまでの時間を飛び越えて気楽に話しがはずみます。

今年に入っても残酷な事件が毎日のように報道されていますが、事件を起こす手前で誰かに自分の混乱や不安、焦り、悩みを打ち明けていれば、打ち明けることによって方向転換ができたのではないかと思ってしまいます。

誰にも話さず、自分の頭の世界だけでやり取りしてしまうと、自分を生かすために相手を消すしかないと、自分と相手の2者択一でしか考えられないようになっていくのだろう。事件を起こしてしまった後どんな人生になるのかと少しでも考えることができれば、こんなことをしては自分の人生、一生台無しだと気づくことができるのに・・・。

やっぱり人間関係が重要だと思います。

良いことしか話題にできない(成功話、出世話、学歴)関係もしんどい。

卒園後も続いているアトムの親同士は他の人には言いづらい話ができる関係のようです。そんな関係が続いている限り、事件の心配は無いのではと安心します。

人との関係は良いことばかりではなく、むしろわずらわしい時や嫌な思いをする時もありそれを乗り越えていくことでしか作れないのです。そのしんどさがイヤ!言われるのもイヤ!あれこれ思い巡らすのはめんどくさい!と避けると関係は作れません。

アトムの職員は関係作りのお手伝いができればと思っています。大いに利用して下さい。

おしらせ

職員会議の報告           岩木陽子

①1月20日に父親懇談会が行われました。懇談では普段会えないお父さんの顔が見え、意見も聞け、お父さん同士が知り合えることができて良かったです。次ページに報告書を載せています。担当職員もかなり話し合ったようで、その甲斐あってか25名ものお父さんが参加してくれました。職員の感想は、“お父さんの子どもの頃がわかり、よかった”“進行は上手くいかなかったが今後の父親懇談会をどうするか考え合えた”“鳥羽保育士の司会振りが良かった”などでした。評価出来るところはお互いに評価し合い、反省点は次に生かせるようにしたいと思います。

②子ども理解では、友達関係をどう捉えていくのか・・・みかん組担任の悩みを考え合いました。担任では理解しにくいタイプの子どもの気持を、自分に似たところを感じる他の職員が“そんな時はこんな気持かなぁ・・・”と気持を重ね合わせて考え合いました。聞いていると「なるほど!」と納得のいくところがありました。

持ち味の違う職員が集まり、子どものことを考え合う良さはこんなところにあります。担任はスッキリ解決・・・とまでいかなくても、イメージ出来なかった子どもの気持が少し解ったようです。

③岩木の“最近ちょっと不安になった気持”を話しました。

父親懇談会を進めるにあたって保育士は、進行に悩んだり、レジメを書くのに迷ったりすることがありました。わたしも交えた話し合いの中で「保育士の気持の中に“あのとき誰かがこうしてくれたら・・・”というような(責任転嫁とまではいかないが)そんな思いを感じ、もしそんな意識があればそれは違うだろう・・・問題を他人事にせず自分の事として考えないと成長がないのに・・・」とそんな不安がよぎりました。そういう私もある会議で思うように進行しないのを相手のせいにしそうな自分に気づくことがありました。

こんな事を感じた時だからこそ、自分を向上させるためには何が大事かを確認し合いたくなり、みんなに気持を話しました。

結局私の不安は、その後の話し合いでかなりの取りこし苦労だとわかりホッとしました。

○給食室  
 ☆風邪に注意!予防のためのあれこれ
 ☆寒い朝には暖かい朝食をとりましょう

○夜間室 
 ☆夜間室の風景、あれこれ

○いちご組
 ☆てづくりおもちゃで遊ぶこどもたち
 ☆グループ別のこどもたちの様子

○もも組  
 ☆たこあげをしました!
 ☆もも組さんの日頃の様子

○ばなな組
 ☆散歩特集
  いろいろな散歩先への様子です

○ぶどう組
 ☆じぶんのなかにはどんなオニがいる?
 ☆やさしいオニさんの話
 ☆懇談会の報告

○すいか組
 ☆自分の中にいる鬼は?子どもと保護者に聞きました
 ☆

○みかん組
 ☆
 ☆

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1月号 巻頭文

2007年あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願い致します。  

     

【事務室より年賀の御挨拶】

ここ数年あまり良いニュースがなく、どちらかと言えば暗い気分になるニュースが続いていましたね。ひょっとしてとても良いニュースがあるのかもしれませんがニュースに取り上げられないので、私たちが知らないだけなのかな?とか考えるとニュースの取り上げ方ってとても大きな影響ですね。今年は凶悪事件ではない良いニュースを期待したいものです。さて今年はどんな年になるのでしょうか?

若かりし頃は、大晦日の夜は新年に期待してわくわくし、新年を迎えた瞬間、夜空を見上げて「今年は良い年になりますように」と心からお祈りしましたが、年を重ねるごとにそんなに良いことは起こらないものだと期待薄に変化し、いつのまにか祈ることもやめていました。

体は年と共に50歳代、気持ちはいつまでも30歳代です。出張で長時間乗りものに乗り続けると、駅の階段を下りるときに膝が痛くて歩けなくなることが3年前から何度かありました。突然の痛みに自分の体に何が起こったのかとても不安でした。まさか老化現象が自分に出てくるなんて予想していなかったので、かなり悪い病気が隠れているのではと、とんでもなく悲観的に考えたりしていたのです。こんな体の変調から良いことを期待するよりも、悪いことが起こらないように、特に健康に関することがとても気になってきている最近です。神頼みだけでなく、自分で健康管理をしなければと思い立ち、10年前から始めた朝の散歩に、ジョギングとストレッチを取り入れたら効果が出て膝痛がなくなりました。鍛えないとだめですね。

ところで、みなさんは、毎年の目標とか立てていますか?

私は25歳まで毎年目標立てて気合入れていたのです。(しかし目標は半年経てば記憶から無くなっていましたが・・・)いつの間にかそれも止めになっていたことに気づきました。

今年は新たな気持ちで目標立てようかなと考えております。   (市原悟子)

今年も子ども達一人ひとりが元気で、楽しく暮らせる1年となりますよう祈っています。特にこの冬は“ノロウィルス”騒動で大変な給食室でした。3月位まで不安から開放されないと思います。“まず健康”今年もこれで頑張ります。     (金石愛子)

あまり目標立てて新年を迎えたことのない私です。アトムが認可されて5年目の今年は具体的な目標を立てなければと感じています。          (岩木陽子)

今年のお正月は鹿児島の実家で過ごしました。

両親が遠方に住んでいるので帰省は元気な父母や近所のおじちゃんおばちゃん達の姿を見る唯一の機会です。子どもの頃大晦日の夜11時から片道2時間かけて神社まで歩き、又2時間かけて家に帰ることが毎年の恒例でした。出不精な父は家で留守番役でした。母と弟妹3人親戚母子でワイワイと夜道を歩くのは子ども心にワクワクしたものです。往復4時間の道のりで、友達のこと学校のことを母に話していたように思います。月明かりや星空の美しさを実感できたのも貴重な経験です。こんな経験を子どもにもさせたいと思いながらも・・・・実行できずにいる私です。            (林 明子)

おしらせ

職員会議の報告

(1) 主な報告事項

* 12月2・3日の2日間“子育て共同文化協同集会”が滋賀でありました。子育てに携る職業の人が有志で集まり交流と学習会をする集会で、年に1回全国で行われています。今年は近畿地方の為、谷野・山本・梅本・谷奥・亀地・中川・泉・久保・市原園長の総勢9名の大所帯で参加しました。

* 12月6日認可後初めての大阪府の監査が行われました。

改善すべき点をいくつか指摘されて、さっそく出来るところは改善しています。

* 12月に園庭に飾られていたクリスマスツリーは福島さん(3年前に退職した喜多保育士)が、ボランティアで今年も夫婦で設置してくれました。毎年ありがとうございます。

(2) 協議事項

先月に引き続き、子ども理解と対応を話し合いました。

子どもが大人に“わかってほしい気持”は、ごく単純でシンプルなことです。それを、大人が先入観念でみたり、逆に難しく考えすぎたりすると、的はずれな対応になります。子どもの気持はとてもわかりやすい・・と言いつつ大人がわかりにくくしてしまう・・・それを解きほぐすような話し合いをしました。

懇談会で“子どもの対応がよくわからない・・・・”という親の声を聞きます。家でも的を得た対応が出来ずにいるのだろうと思います。そんな時は子どもになったつもりで単純にシンプルにその気持をイメージしてみてはどうでしょうか・・自分がどう言われたら一番ホッとするか・・というようにです。

子どもの気持を、私達は解っているようで意外に解っていないのかもしれません。

次に大人の伝え合いの話をしました。

子どもの表現は素直でストレートで解りやすいのですが、大人はそうはいきません。

性格も価値観も違う者同士が仕事をしているので、当然気持の行き違が生まれます。

それを伝え合わずにいると、誤解や勝手な思いこみがどんどん膨らんで、人間関係がしんどくなります。

当事者はしんどいでしょうが、お互いにどんな気持だったか、“言えない思いは何か”を伝え合いました。不満な気持を気の合う人だけに伝えると、それが陰口になっていきます。するとますます人間関係がしんどくなります。そうならないための話し合いでした。

関係が上手くいかないときは、誰でもつい自分の気持が先行して相手の気持を忘れがちです。だからこそ、自分の言った言葉や行動が相手をどこまで不快にさせたかを思い返すことが重要になります。もし、今人間関係で悩んでいる人がいたら、ちょっと視点を変えて自分ではなく相手の不快さはどれほどか?をイメージしてみたらどうでしょうか

今までとは違う気持になれるかもしれません・・・

結局、人間関係で大事なことは、相手の気持や状況をイメージして行動する力だと思います。それしか上手くいく秘訣はないですよね!!私も気を付けようと思います。

○給食室  
 ☆みかん組の食器が変わりました。

○夜間室 
 ☆クリスマスの夜の食事風景

○いちご組
 ☆初春、みんなでこんな1年に過ごしたい目標を書きました
 ☆いちごのおもしろエピソード
 ☆大・小のグループの様子

○もも組  
 ☆保育士のつぶやき(イライラ編)
 ☆クリスマス会の様子
 ☆サンタさんからもらったプレゼント!

○ばなな組
 ☆お願いとおしらせ
 ☆サンタからのプレゼント
 ☆クリスマス会の様子

○ぶどう組
 ☆クリスマスの取り組紹介!
 ☆トトロの森へ散歩の様子
 ☆懇談会の報告

○すいか組
 ☆こどもの気持ち、言えない思いへの対応
 ☆クリスマス会の様子

○みかん組
 ☆おしらせなど
 ☆クリスマス会の様子!

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