保育園の設立趣旨と歴史
アトムの3つの柱
アトムっ子通信

アトムっ子通信

2013年

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2014年1月号 巻頭文

事務室から年始のご挨拶      岩木陽子


 2014年が明けました。みなさんはどんな年末年始を迎えられたでしょうか。
昨年は4月からの消費税8%導入や特定秘密保護法などが決まりました。テレビを見ていると「これからの日本はどうなっていくのか」という賛否両論を聞きながら、将来の子どものために明るく幸せな日本であることを願いました。でも、結局子どもの幸せは私たち大人の賢さにかかっているのですよね!
園も昨年は、建て替えが決定し、保護者の方もいろいろと考え、行動されたと思います。立場や生活状況、考え方の違う様々な人が建て替えに向けて折り合いをつける年でした。
建て替えは目の前の子どもだけでなく、この先アトムを利用する熊取中の子どもの為になります。日本中の子どもの為に安全な保育園がひとつでも多く増えることを願います。
昨年4月は園児数125名でスタートし、今年1月現在で146名になりました。途中で21名も受け入れました。これだけの人数は初めてです。入園希望を断ることなく、待ってもらうことなく、職員を増やして全員を受け入れることができたことにホッとしています。
 いよいよ4月からは建て替え工事がはじまります。工事が無事終わり、子どもも大人も11月には新園舎で元気に出会えることを願っています。
今年が良い年でありますように!!

2014年。子ども達が大きな病気をせず、元気に園生活を送ってほしい事と大きなケガをしません様に…とお祈りをして一年がスタートした元旦でした。
今年は、私の人生の中でも忘れる事が出来ない一年になると思います。
大きな世代交代・アトムの建て替え…。きっといろんな事が起こると思いますが、保護者や職員、OBOG,地域の方など沢山の方の力と知恵を借りながら、前に進んでいきたいです。アトムの“大きな家族”にとって、幸多き一年であります様に・・・。
今年も、よろしくお願いします。

田丸 あけみ

今年の私のテーマは「しなやかな頭」です。
2014年は世代交代・建て替えとアトムにとって大きな転換期を迎えます。
建て替え期間中の保育場所で生まれる新たな関係。工事期間中の地域の方々との関係。
新体制による新たなスタート。さまざまな人間関係が生まれる一年になります。
年齢を重ねるごとに、頭は固くなる一方ですが、いろいろな発信をキャッチし、頭を柔らかく、しなやかに進んで行きたいです。残り3ヶ月、ボロボロだけど愛着いっぱいの園舎で子ども・保護者・職員で思い出をつくっていきましょう。
プライベートでは、4年半の単身赴任生活の夫が、1月1日付けで関西異動になりました。
それぞれのライフスタイルが確立されていたので、新たな共同生活、人間関係こちらの方が頭を柔らかくするのにお互い大変そうです。
                                   林  明子

2013年12月号 巻頭文

地域の中にある保育園の役割      田丸 あけみ

2013年は、建て替えに向けて大きく動き出した一年でした。
建て替えの話や保護者説明会が進んでいくと同時に、地域の方にも情報が少しずつ伝わり、地域の方と建て替えの話をする機会が多くなりました。「アトムの子ども達は、建て替えの間どうなるの?」「子どもの声が暫くきこえなくなるのは寂しい」「新しい建物を使わせてもらえる日を楽しみにしている」などの声を届けて下さいました。
アトムは、地域の中にある保育園として、日頃から在園の親子だけでなく、家で子育てしている親子や、地域に住む大人や子どもの出入りも多くあります。
住民の方の中には「どんぐりを沢山拾ったから子ども達にあげてください」とどんぐりを届けて下さったり、「子ども達のお絵かき用紙にしてあげてね」と新聞の広告用紙を毎月アトムまで持ってきて下さる方がいたり、散歩先で声をかけてくれる方もいます。
私たちは、日頃の感謝の気持ちを、地域の方と交流する度に「いつもありがとうございます」と伝えると、地域の方からは、「子ども達を見ているといつも元気をもらえるよ」と返して下さいます。とても、嬉しくなります。
11月16日にも、地域主催でふれあい交流会がアトムのホールにて行われました。一人暮らしのお年寄りから小さな子ども達まで、一緒に楽しい時間を過ごしながら日頃の感謝の気持ちを伝えました。
新しい園舎には、“地域交流室”を作る予定にしています。そこを拠点に地域の方と一緒に楽しめる行事を考えていきたいと思います。
また、大人だけでなく地域の子ども達にとっても、駆け込み寺のような存在であり続けたいと思っています。今でも、遊びに来る子ども達がいるのはもちろんの事、「家の鍵忘れたから、アトムで待たせて!」とやってきた小6の女の子。「すみません、怪我したから消毒して下さい」と駆け込んできた近所の男の子。「家で留守番してるんやけど、寂しくてアトムに来た」と半べそで駆け込んできた小2の男の子もいました。お母さんが迎えに来て事情を聞くと「何かあったらアトムに行くんやで」と我が子に伝えていたようです。
昔は当たり前の風景だった“ご近所さん”としての役割りがアトムにはあるな、とこんなやりとりを通して感じます。
2014年は、更に大きく動き出す一年となります。
引き継いで大事にしていく事と、新しく創り出していく事、どちらも大事にしながら、前に進んでいきたいと思います。

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2013年11月号 巻頭文

アトムフェスティバルを終えて      岩木陽子

今年のアトムフェスティバル(アトムフェス)は10月19日が雨で延期、26日は台風でやきもきしましたが、現建物では最後のアトムフェスを無事にホールで行うことが出来ました。2003年アトム認可1年目に雨で急きょ京大原子炉体育館に場所を変更して以来のことでした。ホールで行うのは初めてで、狭さを考慮して、当日の取り組みを変更したのですが、狭いがゆえに子どもの緊張ややる気、そこからかもしだされる空気がとても身近でいいなぁ・・と私は感じました。見ていた方はどうだったでしょうか・・。
狭い中、場所移動や後片付けのご協力を頂きありがとうございました。
子ども達の様子は 親子一緒の登場なのに、大勢の人の雰囲気にガチガチになってしまったぶどう組。すいか組は、練習でずっとだんじりの乗り役だった子どもが、なぜか本番では太鼓をたたく役に変ってしまい、思わぬハプニング!! まだまだ気分で動く4歳児でした。
みかん組は「クラスの友達の前ならやるけど、大勢の人の前ではやりたくない!」とはっきり宣言したことを貫いた子、当日の雰囲気に圧倒され最初は一歩も動けなかったのが気持ちを揺れ動かしながら最後の最後にたたみ登りをした子、練習時よりもはりきってやっていた子など、年齢や個性で様々な姿が見られました。どれも子どものそのままの姿でした。「そんなことで小学校は大丈夫?」という意見も聞くのですが、子どもは状況を察知するので、学校ではどの子も運動会をしています。それが見通せるので、せめて保育園時代は大人の目を気にして余計な緊張感を持たせずに、【子どもがやりたいこと、見てほしい事をありのままの気持ちでやれる行事=アトムフェスティバル】を続けたいと思います。
余談ですが
時々外部の人に「アトムフェスって何をするの?」と聞かれます。「運動会のようなものです」と返答しています。アトムフェスもはじめは運動会と呼んでいましたが、一般的な運動会の“子どもががんばって出来ている姿”の内容とは違い、運動会らしくない運動会ということで、2007年に保護者の意見をもとに「アトムフェスティバル」に変更しました。名前のように「おまつり」で、子どもも大人もみんなで楽しめる行事です。
<新しいアトムに出会うまで>(建て替え情報)
建て替え期間中の希望保育園アンケートにご協力を頂きありがとうございました。
建て替え中、東保育所の子どもさん、保護者の方には大変ご迷惑をかけることになります。
東保育所の保護者の方々はアトムの建て替えを理解し、アトムの子どものことも一緒に考えていただき、とてもありがたく思いました。
来年4月から10月末まで、子ども、保護者、職員もそれぞれが大変な体験をすることになると思いますが、新園舎完成を楽しみに事故なくすごせるように力を合わせて頑張りましょう。
アトムっ子と同時に建て替え新聞も発行しています。一緒に読んで下さい。

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2013年10月号 巻頭文

中間総括を終えて      岩木陽子

 9月22日(日)につばさ共同保育園と合同で中間総括を行いました。総括では、職員一人一人が前半の様子を6つのテーマで書きました。

① 他者(同僚・保護者・家族・地域の人)との関わりを通して学んだこと
② 未だに消化できていないこと、または理解できていないこと
③ 今後の自分に活かしていきたい、または意識していきたいこと
④ 他の職員に聞いてみたいこと
⑤ *責任者としての自分の振り返りと隣チームの責任者の評価(クラス責任者)
*クラスのコンビネーション、隣のクラスのコンビネーションの評価(責任者以外)
⑥ 今の自分の心境や状況

当日の総括会議は上記の内容を踏まえ
*他者に聞いてみたいこと(9:00~11:00
*未だに消化できていない、理解できていないこと(11:00~12:00)
*自分のアピール(出来たことを自分で褒める)(12:00~13:00)
この3点に絞りこんで話し合いを行いました。

総括は半年の自分の仕事振りを見直す機会です。同僚からの評価を受けながら、自分を客観的に知り、向上させて、働きやすい職場にしていくために行っています。
ただ、実際にはスムーズに右肩上がりの向上にはなりません。自分は一生懸命やっているのになんで判ってくれないのかという不満や、相手が何を考えているかわからない苛立ちなど、感情を伝え指摘し合いながら、落ち込んだり、前向きになったりを何回も繰り返すうちに、少しずつ変わっていけるのが現実です。
今回の会議でも、「自分の性格は変えられない」という職員がいました。確かにそうだと思います。ただ、自分はどんな仕事振りをしたいのか?どんな自分でありたいのか?を自分の中で意識させることで、変わっていけるのも確かです。総括はそのためにあります。

今年の私は、何かにつけてネガティブな気持ちになることが多かったです。岩木らしさがないように見えると指摘も受けました。3年前、園長を引き受ける時に私は自分の弱点を判ってもらい、助けてもらいながらやっていきたいとみんなにお願いしました。それがいつのまにか園長とはこうあるべき!と私自身が自分勝手に枠を作り、肩書にがちがちになって、自分の首を自分でしめていたように思います。

助けてもらいながらしかできない園長職だということを忘れていたような気がします。後半はそんな自分を意識させて、余分な力を抜いて仕事をしたいと思っています。

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2013年9月号 巻頭文

名前を知らせている理由      岩木陽子

                                            毎日うだるように暑い8月でした。子どもが熱中症にならないようにエアコンと水分補給に気づかいながら、水遊びで毎日をすごしました。最近ようやく暑さのピークも過ぎて子ども達も少しずつ散歩に行き出しています。
 毎年、夏には全国の保育関係者が集まり合同研究集会(合研)が開催されています。今年は8/10、11に横浜で開催され、亀地・田倉・岡田の3名の職員が参加しました。
田倉は“「かみつき」を考える”の研修に参加して、噛みつきを親に知らせている園と知らせていない園の報告を聞いてきました。
噛みつきやけんかで傷ができると本当に申し訳なく陳謝しかないのですが、アトムは子ども同士のトラブルをAくんBくんや友達という言い方ではなくて、あえて名前で知らせています。
噛みつきは、言葉を上手く使えない乳児期の表現方法のひとつで、どの子にも起こり得ることとして伝えています。幼児期になると子どもは「○○ちゃんにたたかれた~」「××ちゃんに寄せたらへんと言われた~」と自分がされたことは話すのですが、都合の悪いことは話さないようになります。気の合う友達、合わない友達も出てきます。そんな時のトラブルこそ親はとても気になると思うので、あえて名前を出して伝えています。
名前がわかることで、わが子の周りにいる子どもの顔や様子がわかります。一人一人子どもの違いも分かります。名前が分らないと、子どもに対して疑心暗鬼になり、思い込みで誤解しがちです。我が子をそんな目で見られることは辛い事です。我が子を他の親に理解してもらうためには、わが子の周りにいる他の子どもを親が理解することです。
また、名前で伝えると親と園、親と親がトラブルになる、そのリスクを伴うので名前は伝えないという園があります。親の育て方や価値観が違うと、こどもの気になるところも違って当然です。アトムは名前で伝えることをリスクと捉えず、大人の多様な考え方を分かり合い、大人の関係が出来るチャンスだと捉えています。
子どもは日々、友達と遊びながら育ちます。大人の関係にも影響を受けて育ちます。
 名前がわかることで、ひとりひとりの子どものことがよくわかり、それによって大人の関係が深まる!それが子どもにとってよい事だと考えます。


<新しいアトムに出会うまで>(建て替え情報) 当初8月に予定していた建て替えに関しての保護者説明会を9月28日(土)午後1時からアトム共同保育園で行います。9月中頃には、再度文書でお知らせをしますので、もうしばらくお待ちください。

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2013年8月号 巻頭文

7月のできごと       岩木陽子

① 父親懇談会
そもそも父懇をなぜしているか?ですが、
普段の懇談会はお母さんの参加が圧倒的に多い中、お父さんはお母さんほど気軽に子育てや仕事の悩みなどを話すことも少ないのではないか・・でも、お父さんも子どもや仕事のことを考えていないわけではない。男の人だって聞きたいこともあるし、愚痴も言いたいし、悩みも有るだろう。それを気軽に言える場所がもっとあるといいなと言うことで行ってきました。
以前「父懇は、多様な職種の人と親しくなれて、利害関係なく話が出来るのがよい」と言うお父さんがいました。本当にそうだと思いました。お父さんが集い、男同士話すことで親しくなり気持ちが楽になったら、それはお父さんだけでなく、子どもや家族のためになります。
7/13(土)の父親懇談会

18:30~20:30で35名の参加で行いました。前半(18:30~19:30)と後半(19:30~20:30)の2部制で行いました。 7月の職員会議は、今回の父親懇談会(父懇)全体を振り返るという内容で行いました。いくつかの反省点があり、次に生かすこととしました。次回11月の父懇には前回ご出席の方も今回来れなかった人もぜひご参加ください。
①木村一則さん(アトム・つばさ共同保育園を育む会の代表世話人)を見て
木村さんを知っていますか?7月号アトムっ子でも“こんにちは、木村です”コーナーで掲載している人で29年前の保護者です。最近の木村さんは8月18日(日)《アトム・つばさ交流会》の準備のため、アトムによく来ています。ある朝、木村さんも知らない30年以上前の保護者に交流会のお知らせをするために電話をしていました。自宅ではなかなか繋がらなかったのに、その日はアトムから連絡を入れたためか数人に繋がりました。
初めましてと挨拶を交わし合っているだけだと思っていると、いつの間にか話が長くなっていて、電話が終わるたびにウオーと雄叫び!元保護者では「子どもは今37歳で海外の大学で教えているという母」「私より先に子どもがもう亡くなっていたという母」元園児では「親は亡くなったけど、今は結婚して3人の子育てをしている」など、『アトム』というつながりだけの見知らぬ人が昔を思い出し、しんどかったことや苦しかったことを私に話かけてくれている。今回の目的が今この瞬間も達成できている!とても嬉しいし、幸せ!!と感じ入り興奮しきりの木村さんでした。私は少年のように喜ぶ木村さんを見てびっくり!
『世代を超え、立場を超えた繋がりを創る』を目的にした今回の交流会!まだ見ぬ人がどんな人か?何十年前のアトムに関わった方々がどのような想いを持って来て下さっているのか?楽しみが膨らんできました。保護者の方もぜひご参加下さい。詳しくは  ページを見て下さい。18日の交流会のために、世話人の人たちが何回も会議を持ってくれています。
② お泊り保育
7月12~13日みかん組のお泊り保育がありました。事故や怪我もなく、キャンプファイヤーや忍者からプレゼントが届き楽しいお泊りができました。夜警にはみかん組の斉藤さん・渡辺さん・山階さん・ぶどう組の北坂さんが来てくれました。ありがとうございました。
③ 川田さん(給食室)退職
昨年一年はつばさで、今年4月からはアトムでおいしい給食を作ってくれていました。急なことですが、両親の介護で7月31日をもって退職いたしました。 川田さんから保護者の方へのメッセージです。

<新しいアトムに出会うまで> (建て替え情報)
2014年4月からの保育がどこで行われるかの具体的な説明会を8月に行う予定でしたが、9月に延期します。ご了承ください。

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2013年7月号 巻頭文

保護者会総会の感想
     岩木陽子

 6月16日(日)午前9時から11時に行われた保護者会総会の園長懇談に出席しました。

保護者会新聞“アトム畑”に内容を詳しく書いていますので、読んで下さい。
参加者からは新しい保育園が出来ることを歓迎していただきました。
また、建て替え期間中、どんなことが不安か?生の声を聞きました。
生活背景や状況によって不安材料がいろいろ違っていて、保護者の状況や心情が伝わりました。
みなさんの要望には出来る限り応えたいと思いながら、実際はどこまで可能なのか・・と複雑な気持ちでした。
8月には仮設園舎の場所が決まり、具体的な話ができます。
その時には、保護者の一つ一つの不安に丁寧に説明していきたいと思っています。
また、保育士の待遇面を心配してくれる声や、資金面で協力できることはするという、保護者の暖かい気持ちが伝わりました。
一緒に新園舎のことを考えてくれているのだと嬉しくなりました。
園は保護者の状況を理解し、出来る範囲で最大限努力して、保護者は保護者のできる範囲で理解、力を貸していただくことで、お互いに「あの時は大変やったけど、こんな保育園が出来て良かったなぁ」と思えるような保育園を作りたいと思いました。
尚、懇談会では「保護者の質問に返答します」の時間が取れませんでした。私の返答は“アトム畑”に書いていますので、意見や質問があれば是非聞かせてください。よろしくお願い致します。

<新しい保育園の出会うまで>

設計が進んでいます。今は2つの案が出ています。
外観をどうするか?は最終職員みんなで相談して決める予定です。
7月中には園の外観か決まります。建て替え新聞かアトムっ子でお知らせしますね!

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2013年6月号 巻頭文

アトム建て替え決定!!      岩木陽子

 アトム共同保育園は2013年に認可されて10年が過ぎました。建物は昭和51年に町立第6保育園として建設され、37年を経てますので、かなりいろいろな所が傷んでいます。
認可一年目に、給食室前の天井から雨漏れがして急きょ修理することから始まり、壁のひび割れや下水管があふれるたびに業者の人に、老朽化を指摘されてきました。
また、保育室も学校のような造りで、0歳から5歳までの子どもが生活する場にはそぐわない面を感じます。子どもも大人ももっとスムーズに行き合えるような造りがいいなと感じて、夢のように建て替えを望んでいました。そして、2013年5月の理事会で正式にアトムの建て替えが決定し、2014年度に実現します!
昨年、つばさ共同保育園を開園したばかりなのでもう少し先になるだろうと思っていただけに、まだ夢のような気持ちです。
つばさ共同保育園は、職員たちが他の保育園に見学に行き、どんな保育園にしたいか?設計士と6か月かけて、毎週のように打ち合わせの作業を一年かけて行い、オープンにこぎ着けました。そして、予想以上の評判の良さでした。
新築で木の香りは当たり前ですが、何十回とかけて設計士と保育士が話し合い、実際に毎日働く保育士の意見を反映した造りが評判に繋がったのだと思います。
設計士任せにしないで、自分たちの働く場所を自分たちで考えたことが、働きやすさにつながりました。 この4月に一年間つばさで働いた職員が、「アトムは無駄な動きが多く疲れる」といいました。また、アトムからつばさに移動した職員からは「園庭に遊具はないけれども、子どもは自分で遊びを考えている」ことなどを聞きました。
職員の感想を聞きながら、10年前無認可のボロボロアトム保育所から認可されて第6保育所に来たときには、保育室やトイレの広さに嬉しくなったことを思い出し、求めるものは尽きないのかと心の中で苦笑いしてしまいました。ボロボロはボロボロゆえに良かったこともあり、どんな施設であっても、そこでどんな保育をしているかが大事なことだと気を引き締めました。
ただ、やはり安全で清潔で働きやすく工夫されることは大事なことだと思います。

建て替えにあたっては、3月に職員で「アトムをつくる会」と称して新しい保育園をどんなものにしたいかを一人ずつ語り合いました。つばさがあるのでとてもイメージがしやすかったです。周辺の森につながった造り、クッキング室や図書室が独立してあること、給食室から子どもが見えて一緒に食べられるようなところ、雨の日でも遊べる全天候型等々・・みんなそれぞれの保育園の夢を語りました。
また、地域の特徴を知ってもらうために、設計士さんと一緒に近辺散歩をしました。この地域にどんな自然があって子どもはどう溶け込んでいるのかをリサーチするためでした。トトロの森にはみかん組と一緒に散歩もしました。こんな素晴らしい自然が残っている所はないと絶賛していました。
具体的に保育園の敷地や周辺の木々を見て、全体のイメージを聞き、さすがプロのセンスだと感心し、夢がさらに広がりました。
やっと修理つづきの建物から解放されます。この安堵感と新しい保育園の夢は職員みんなの正直な気持ちと願いでした。

6月16日(日)には保護者会の総会があります。正直、アトムの建て替えにそれほど大きな不安はありません。つばさ共同保育園は、人とのつながりを一から築いていかなければならず、子ども、保護者、地域の人がどんな人かわからない緊張からスタートしました。でも、アトムは違います。37年も経てますし、ホールを近所の人に貸していたり、地域のまつりや文化祭に参加するなど地域交流も行っています。何よりも親、子ども、保育士がよく知り合っていることが安心で、気持ちは楽です。
ただ、保育をしながらの建て替えになります。建て替え中の保育場所や保育方法を考えないといけません。保護者の方もそこが一番気がかりなところだと思います。
総会では今判っている範囲のことを直接説明します。
今後のアトムっ子には「新しいアトムに出会うまで」というコーナーを設けて、建て替えまでの様子をその都度お知らせします。
先日“アトム建て替えプロジェクト委員会”<市原、岩木、田丸、林、仲嶺(つばさ)、吉尾(つばさ)、一森(つばさ>)を立ち上げました。そこで“アトム建て替え新聞”を発行して、そこでも建て替えに関する情報を載せることにしました。保護者の方には21日に配布します。
工事期間はいろいろとご不便をかけると思います。でも、そのあとの新しいアトムに期待していただいて、しばらくの間ご辛抱をお願いすることをよろしくお願い致します。

私は今年で定年を迎えます。新しい保育園で働くことはないのですが、今は残念な気持ちよりも、いろいろなアイデアの詰まった夢いっぱいのアトム共同保育園が出来る事が何より楽しみです。最後の年にこんなことに立ち会えるのは大きな喜びです。新アトムのことを考えると疲れ方が心地よいものに感じます。

4月からの行事が次から次と終わっていきます。一つ一つをこれが最後かと噛み締めています。何千人という子どももこの建物で卒園していきました。
その最後を飾るのが今年のみかん組です。思い出もいっぱい詰まっていることでしょう・・。新しい保育園の夢を語りながら、この建物で保育園最後の楽しい思い出をたくさん作っていきましょう!!

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2013年5月号 巻頭文

二つの園ができてよかった      岩木陽子

 アトムが開園して10年!今年は子ども総数123名と今までで一番少ないスタートです。新入園児が11名と少なかったせいか泣き叫ぶ声もなく、とても穏やかな4月でした。
また、職員の方ではつばさ共同保育園から保育士5人が移動してきました。今までは保育園が1つだったので、職員の移動はありませんでした。
昨年開園したつばさ共同保育園は職員のアイデアを活かした保育園です。保育士の無駄のない動線や年齢で使い分けられる園庭など工夫が多くされています。移動してきた職員はそこでの働きやすい体験があって、その延長線上でアトムを見た時に、いろいろと気になる所が出てきたようです。
長年アトムで働いた職員からいくつか指摘されたのですが、アトムのやり方しか知らない職員にとっては、一年前までは一緒にやっていたことなのに・・という気持ちが先行して、上手く通じないことがありました。
そこで、職員会議では、アトムしか知らない職員とつばさを経験してきた職員が4月から感じていた事を率直に伝え合いました。建物の構造や事業内容などの違いがあるので、つばさとアトムでは単純に比較できないところや今までのアトムのやり方を見直したほうがいいところなどを確認し合いました。
移動してきた職員から、昨年のつばさは何もかもが新しく、職員数も少ないのでみんなが全体の動きや行事などを把握して、主体的に動いてきた状況を聞き、何か今まで以上に主体的に働く意識の大事さを感じてきたのだと思いました。(もちろんアトムの10年間も同じことを大事にしてきたのですが)
“人の移動は、一つの研修になる”と聞いたことがあります。今回の職員移動でそのことを感じています。
二つの保育園が出来て良かった!!と思う4月でした。

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2013年4月号 巻頭文

あいさつ      岩木陽子

 園長の岩木陽子です。

1953年滋賀は近江八幡の出身です。アトムに38歳で働き出し22年が過ぎました。
今年60歳で定年を迎えます。今日からの一日一日が、私のアトム生活最後の一日となりました。今までとは違う気持ちで新年度を迎えています。新しい園長に無事バトンタッチできるように頑張ります。
今年は22年間のこれまでのわたしのアトム体験を少しずつ載せてみなさんに伝えたいと思っています。一年間よろしくお願いします。

大切にしていること

 保育園は、子どもたちにとって日常生活の場です。安全を確保すると同時に、心の緊張をとりはらい、自然体で安心して過ごせる場所でありたいと考えています。
できる限り大人の管理を少なくし、子どもの意欲を育みたいと考えます。  喜び、悲しみ、くやしさなどを共感し合える仲間や信頼できる大人たちに囲まれて過ごす毎日を積み重ねながら、いきいきと育ってくれることを願っています。
「ひと」として育つために保育で三つの柱を大切にしています。
① 自己表現の力を養います。(子どもの体験で大事にしたいこと)
② ひとりひとりの個性を大切にします。(職員、保護者が心がけること)
③ 人間関係作りを重視します。(こども、保護者、職員ともに体験すること)

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2013年3月号 巻頭文

総括とお知らせ      岩木陽子

 今年度がもうすぐ終わります。卒園準備に新クラス準備、退職する保育士、つばさに移動する保育士など、準備のあわただしさと別れの淋しさが交差する3月です。

2月10日(日)に年度末総括を行いました。
保育士個人の振り返りでは①「自分の仕事振りの自己採点と自己評価」
②「どんな保育園、職員関係の中で働きたいか」をテーマにしました。
また、新人保育士は③「アトムで仕事する前と後のギャップ」
④「先輩保育士に見習ったこと、気になったこと」も付け加えてまとめました。

今年は新人を6名も迎えて、職員間のコンビネーション作りに力が入りました。“思ったことは直接伝え合おう!”を合言葉のように繰り返しました。話し合いをしても上手く伝えられない気持ち、周りの職員が何を感じているかがわからない不安、管理職に対する不満など、様々なことが職員から投げかけられた一年でした。
そのたびに職員会議や個別の話し合いを行ってきました。1月の職員会議で「コンビネーションは“自分はどう作っていきたいのか?”という自分の問題だ」と話す職員がいました。私も“自分のコンビネーションづくりに不足していたことは何か”を考えて、来年に活かしたいと思います。

また、主任、副園長を長くしていた私にとって、園長職二年目の今年は、その重責が身に染みる年でした。私の言動や行動がアトムのイメージや価値観に繋がっていることを強く意識したからです。学校や地域など外部との関わり、内部では職員関係や保育内容、保護者対応、行事の在り方などで園長の考え方や感じ方がその集団の雰囲気やカラーに繋がっていきます。
そこでは園長の資質が問われます。アトムは共同で作り上げていく園で、私ひとりの力は微々たるものですが、その一方で園長の資質が園のカラーにつながるのも事実です。

それを感じるごとに気持ちが後ろ向きになり、今まで体験して事のない動悸がしました。
しかし、完璧な人間はいないし、園長も完璧な人ではないのですから、弱点を周囲に助けてもらいながら、自分を向上させていくしか方法はないと思い、定年前の最後の一年に向かう決意です。

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2013年2月号 巻頭文

もうすぐ一年生(学校に引き継ぐことは)      岩木陽子

2月に入りみかん組の子どもたちは制服や机、ランドセルなどが揃いだし、小学校への夢と期待と不安がいっぱいの日々です。
今月は子どもと小学生の交流会があり、懇談会では、親が安心できるように小学校教師と学童指導員を来てもらい質問や様子を聞きます。
3月は卒園を祝う会その後にこどもの引き継ぎと就学に向けてあわただしくなります。
先日、子どもたちに「学校へ行くのに何が心配か?」と聞きました。
「おしっこいきたくなったらどうするん?」「ちこくせんかなぁ・・」「いすにすわっておけるかなぁ・・」等々、
子どもの不安な気持ちを聞き、担任は安心できるように丁寧に返答してやりました。
ある子は「じこ(事故)おこしたらどうしょう?」といいました。
かっとなるとフェンスから飛び降りようとしたり、机を投げるような激しいところがあり、危ない!とよく注意される子です。
きっとそのことを指して心配になったのでしょう。 また、ある子は「そと(外)にでて、いうこときかれへんでぐずぐずなったらどうしょう?」といいました。
嫌なことがあるとパニックになって手がつけられなくなるほどのこともあり、それを指してのことでした。5歳にもなるとこのように、表現は未熟ですが自分をかなり客観的に観ることが出来ます。たかが5歳されど5歳です。大人と同じような感覚が芽生えています。その子の特徴や気質もはっきりとしてきました。自分の思うようにいかない時の感情表現や折り合いのつけ方、緊張の出し方、なにが得意か不得意か?等々・・小学校に行っても繋がる姿が見えてきます。子どもがどんな場面でしんどくなるか、どんなところが誤解を受けるのかが想像できるだけに、そのことをしっかりと先生に伝えないと子どもがしんどくなるだろうと思います。 はじめての学校で、自分のことを理解してくれている大人に囲まれることが子どもにとっても一番安心なことです。
まだまだ自分を表現するのは未熟な5歳の子どもの特徴を先生に理解してもらうことが、引き継ぎの目的と責任だと思っています。

ボランティア「ひまわり」の方が人形劇(3ひきのやぎのがらがらどん)を見せに来てくれました。
もも組の西川ほのかちゃんのおばあちゃんの紹介でアトムに来てくださいました。(表紙に写真を載せています) ボランティアの皆さんは全員が保育士OBの方で、さすがに0歳から5歳までの子どもの心をつかむのが上手でした。
終了後の感想で、いろいろな保育園や幼稚園に行くけど、アトムの子どもはガサガサせず集中力や呼びかけにも乗りがいいですね!と言うことでした。今まで言われることがなかったので驚きました(笑)。また、無認可当時のアトムにわが子を通わせていた人が二人もいてびっくりしました。どこでつながっているかわからないものですね!! とても楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました。

2013年1月号 巻頭文

あけましておめでとうございます!      岩木陽子

新しい年をみなさんはどんなふうに迎えたでしょうか
  私は今年で5回目の年女を迎え、いつのまにか“赤いチャンチャンコ”を着る年齢になりました。このページでは先月と今月のことをお知らせするのですが、年末のあわただしさがあったせいか12月の出来事がずっと以前のことのように感じられます。
12月7日にみかん・すいか組合同で「性と生」をテーマに懇談会を行いました。
なぜこのテーマで行うの?何を話すの?と思う方もいるのではないでしょうか。
あかちゃんはどうして生まれるの?どこから生まれるの?」「なんでお母さんのおっぱいは大きいの?」という質問を4~5歳になるとしてきます。これは体のしくみや違いに興味、関心をもつ時期が来たからです。
この年齢の発達段階と捉えて年間の懇談会テーマに入れています。 大人は性に関することを子どもから聞かれるとドキッとして、どう返答していいのかわからない人が多いと思います。ちなみに私は“橋の下から拾った”と言われました・・。
<人はどこから生まれるのか><自分はどこから来たのか><体になんでちがいがあるのか>とそんなことを子どもは聞きたいのでしょう。命や生きることにつながる問いかけです。性は命の教育だと思います。思春期になり大人に絶対そんな質問をしなくなった時に、性は生とつながっているのだと感じてもらいたいです。子どもから湧き出る自然な疑問に大人はどう考えて対応したらいいのか? 親一人ひとりの迷いや考えを話し合いました。すいか、みかんのページ(P18)を見てください。

12月10日保護者会が子どもたちにイベントをプレゼントしてくれました。NHKの子ども番組に出ている人だけに、新聞紙やロープなど日常品を使った遊びで子どもの心をつかむのが上手く、さすがだなぁと思いました。表紙にその時の様子を写真で掲載しています。
保護者のみなさん、子どもたちにすてきなプレゼントをありがとうございました
2月1日は節分があります。毎年アトムに鬼がやってきます。自分の悪いところを持っていってくれる鬼、子どもをさらう鬼などその年によって違います。節分の鬼が一番思い出に残っていると話すOBが多いぐらい迫力があります!今年はどんな鬼が来るか楽しみにしてください。
*先月(12月号)のつばさ共同保育園(園長:市原悟子)の園だより「つばさっ子」にいじめに関する内容が掲載されました。アトムの親にも知らせたいという保護者の提案があり、とても大事なことだと思うので載せました(P4)読んで下さい。

アトムが果たす役割について。

田丸 あけみ

昨年、研修や、懇談会に参加する中で、自分の幼少時代を振り返りながら、アトムの役割を再度、色んな場面で考えてきました。
まずは、自分の幼少時代を振り返ってみると、決していい環境で育ってきたとはいません。
温かく見える家庭を羨ましがっている子ども時代でした。
しかし、幼少時代の自分を振り返った時、しんどかったであろう環境を、笑いながら話している自分がいます。
それは、自分の周りの環境がとても大きかったと思います。親の代わりに声をかけてくれる大人や、親の代弁者になってくれる大人がいました。近所で私の家と名前を知らないと言う人はいませんでした。
もちろん、知ってくれているので、悪さをすると、すぐ親にばれました。
その時は、嫌だなと思った事もありましたが、今思えば貴重な環境の中にいました。

しかし、今の世間は、親に対する目が厳しく、親がしっかり育てなくては!と、肩の力を抜けず、しんどい子育てをしている人がたくさんいる。テレビで虐待のニュースを見るたび、もし、この家庭が自分の近所だったら・・・。と思うと、なんとも言葉が見つかりません。昔の様に近所付き合いしている家庭もグンと減っているのが実情です。
皆さんの、近所に子育てがしんどそうな親子はいませんか?引きこもっている親子はいませんか?もしいたら、アトムの園庭開放や、一時保育の事を知らせてあげて下さい。一時保育を利用して親が少しでも気分転換ができたり、“何かあってもここに来れば助けてもらえる”と思える場所がある。それだけでも、親の気持ちはだいぶ楽になると思うのです。そんな、“駆け込み寺”“ご近所さん”の役割も私たちは担っていると思うのです。
今年も、アトムが出来る子育て支援とは?を自分なりに考え、将来を見据えながら色んな事を実行に移していける一年になれば・・・と思っています。

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